1. 兵庫教育大学TOP
  2. 大学紹介
  3. 学長室
  4. 平成28年度大学院学校教育研究科入学式(夜間)式辞

平成28年度大学院学校教育研究科入学式(夜間)式辞

  本日ここに、兵庫教育大学大学院学校教育研究科夜間クラスの平成28年度入学式を挙行し、81名の新入学生を迎えましたことは、誠に歓びに堪えません。ここに本学を代表して皆さんに心から祝意を表します。また来賓各位にはお忙しい中、ご臨席を賜りまして、謹んでお礼申し上げます。
  今年度の新入生は昼間クラス・夜間クラスの合計295名です。この中で、現職教員118名、学部新卒学生107名、社会人経験者65名、そして留学生が5名となっています。このように本学大学院の大きな特色の一つは、入学生が非常に多様であるということです。ですから皆さん各人がそれぞれ違う目的や課題をお持ちだと思います。そういう皆さんに、是非とも2年、あるいは長期履修制度の方は3年の間にそれぞれの目的・課題を達成していただきたいと願っております。
  本学の創立の経緯を振り返りますと、今から45年前の1971年、新構想国立大学設立に関する中央教育審議会答申を起点として、1974年、当時の文部省に「教員のための新しい大学・大学院の構想について(報告)」が出されました。その中で兵庫教育大学の基本構想が示され、現職教員の高度の研修・研鑽の機会を確保する観点から、1978年に本学は開学いたしました。創立当時から、学校現場に内在する今日的課題の解明に資する教育研究活動を展開し、教育委員会と大学との密接な連携協力を図るという、現在でもそのまま通用する課題を背負って、誕生したわけです。そして今年で38年目を迎えますが、本学の最重要のミッションであります「教員養成の高度化」は創立以来、現在にいたるまで一貫して継続しており、全国の教員養成系大学の中で誇るべき地位を確保しております。お陰様で、すでに9000名以上の修了生が学校・教育現場で活躍しております。皆さんは、このような輝かしい歴史を持つ本学大学院に入学されて、今、ご自分の立場をどのようにお考えでしょうか。最も新しい調査でも学校教育に携わる教員の中で、大学院修了者は、公立小学校ではまだ4.0%、公立中学校で6.9%、公立高等学校でも13.4%とまだまだ少数です。皆さんの多くはこの中の一人となるわけですから、いかに教育委員会や学校現場から期待されているかが予想できます。
  これから大学院で学ばれる皆さんに申しあげたいことはたくさんありますが、ここでは夜間コースを意識して3点に絞ってお話しします。
一点めです。特に夜間コースは、この2年ないし3年間に学ぶべきこと、自分がやるべき目標を明確に定めておられる方が多いのではないかと思います。まさにその機を逃さないようにしてほしいということです。つまり時間の過ぎるのは本当に早いということです。20歳代から30代、40代と時間の過ぎる感覚はどんどん早くなっていきます。皆さんがこの兵庫教育大学で大学院生として生活するのは、たかだか2,3年のしかも限られた時間帯です。多くの夜間クラスの修了生の話を聞くと、その時は夢中だったが、振り返ってみると「2年間であれだけのことができるんだ」という自信に変わったといわれます。それ故に本学で学んだ2年、3年間は貴重だったと言われます。きっとその方が限られた時間内にやるべきことを精一杯やられたからだと思うのです。
  指導教員とのゼミの時間は、最も重要な時間です。指導教員から教えられるものは大きいと思います。また、指導教員以外にもご自分に関係するコース教員も活用してください。どの先生も皆さんに協力していただけるはずです。学びはいつも、自分自身の課題であって、誰かのために勉強するのではありません。学びの主体はいつも自分であるということを忘れてはいけません。
  二点めに、一見反対のことを言うようですが、じっくりと考える癖をつけて欲しいというのが私の願いです。いつ考える時間があるのかと言われそうですが、時間の長さを言っているのではありません。今この時、集中して考えるということです。教育に関わる問題というのは、自然科学と違って、「これが唯一の正解」というのがありません。時代時代の社会や地域の状況によって変化しますし、何よりも児童・生徒一人一人に対しても同じではありません。世の中情報が氾濫しています。このようか時代であるからこそ、なおさら他人の意見に支配されないで自分の考えを理論立ててはっきりいえるようにして欲しいということです。そして自分とは違う多様な意見を受け止めるという寛容さです。日本人にありがちな、意見の対立する人を人間どうしの対立に持ち込んでしまうというような愚かなことではいけません。たとえ意見は違っても、上下の関係はありません。「あなた」と「私」は同じ平面にいる対等な仲間だということです。
  最後の三点めです。本学の大学院学生は多様ですが、夜間クラスの方は、昼間クラスの学生と普段接することがありません。コースによっては合同でゼミをやられるところもあるかもしれませんが、基本的に接する機会は限られています。しかし、意欲の高さは、これまでの経験でわかります。このような方が集まっている中でのコミュニケーションはすごく大切です。他コースの同僚や、一つ上の学年の方との巡り合いというのはある意味、お金では買えない宝物なのです。相手が現職教員であるのか、他の業種の社会人であるのかとか、年下か年上かを考える必要はありません。皆同じ兵教大大学院同窓生です。この偶然を大切にしていただきたいと思います。職場を持ちつつ夜間コースで学ぶという厳しい環境の中で、目的を果たされた修了生の絆はたいへ強いと聞いています。助け合い、励まし合いは、脱落しかけそうな自分を救ってくれるかもしれません。そんな時は、素直に感謝の気持ちを表してください。
  以上、三点申し上げました。それでは皆さん一人一人が主体性を発揮し、学業生活が充実したものであることを祈念いたしまして私の式辞といたします。

平成28年4月6日
国立大学法人 兵庫教育大学長 福田光完

お問い合わせ

本学HPに関するお問い合わせ

大学広報室
office-koho(あっと)hyogo-u.ac.jp ※(あっと)は@に置き換えてください

PAGETOP