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平成28年度学校教育学部入学式式辞

  本日ここに、兵庫教育大学学校教育学部平成28年度入学式を挙行し、168名の新入生を迎えましたことは、誠に歓びに堪えません。ここに本学を代表して皆さんに心から祝意を表します。また来賓各位にはお忙しい中、ご臨席を賜りまして、謹んでお礼申し上げます。
  保護者の皆さま、お子様のご入学おめでとうございます。お子様と同様に、あるいはそれ以上に歓びを感じておられることとお察し致します。これから4年間、我々教職員は責任を持って、教育やキャリア支援に努めますが、どうぞ保護者の皆様もお子様の学びと育ちをぜひ見守っていただきたいと思います。
  さて、新入生の皆さん、本学の入学試験の課題として「教員志望理由書」を書いたことを覚えていますか。これはすべての志願者に提出してもらっています。何故なら、本学は教員養成を目的とする専門の大学だからです。実際、本学は卒業生の90数%が教員となっています。この数字は国立の教育大学・教員養成系学部の中で、もっとも高い数値で本学の誇りとするところです。皆さんは学校の教員になるということを目的に入学されたと思います。その望みをしっかり果たしていただきたいと思っています。
  そのために本学は、「教員養成スタンダード」という教員が身につけるべき資質や能力を表現した50項目の基準を作成しています。皆さんは4年間、この「教員養成スタンダード」に記された資質・力量の獲得を目指して、学修するということになります。授業のほとんどはこの教員養成スタンダードとリンクして、各学年に配置されており、系統的に学ぶようになっています。「教員養成スタンダード」がどういうものか、かつそれをどういうふうに使っていくのかについては、オリエンテーション等でしっかりと理解して下さい。さらに、皆さんのキャリア支援のために教職キャリア開発センターがあります。教員採用試験のためのあらゆる対策やボランティア活動の支援を行っています。どうぞ本学の誇る、これらのシステムを十分活用していただきたいと思います。
  これから大学で学ばれる皆さんに申しあげたいことはたくさんありますが、ここでは三点に絞ってお話しします。
  一つめは、「自立」した大人になることです。自立と言えば、すぐに経済的な自立と考えるかもしれませんが、そんなことを言っているのではありません。あるいは、学業や人間関係等で相談したいという時に、誰かに頼るなといっているのではありません。困ったときは、素直に友達や先生方の意見を聞けばいいのです。「自立」するということは、自分の頭でよく考え、責任を持って行動するということです。もちろん、言うほど簡単なことではありません。実際、自立できていない大人は世の中には残念ながらたくさんいます。教育を受けることの意味は「自立するため」だと私は考えています。皆さんは少なくとも小学校から12年間、しっかりと勉強して、目的を持って本学に入学されたわけですから、自立できる素養は十分持っておられると信じています。身の回りに氾濫する情報を鵜呑みするのではなく、自分の頭で考え判断する。自分自身にウソをつかない。自分の発言や行動に責任を持つ。常にそのように心がけることによって、次第に周りから信頼できる人間に成長するのだと私は考えています。
  二つめはやや現実的な話です。この数年の間に一気にグローバル化が加速しています。グローバルとは、「球」つまり地球という意味です。国際化というときには国境を意識しますが、グローバル化は国境を越えた概念です。人・マネー・環境が国境を越えて行き来する時代だということです。教育も同様です。皆さんはこのようなグローバル化時代に生きることになります。どこにいてもグローバル化の波はやってきます。現在、日本の多くの小・中学校には外国籍の児童・生徒がいます。都市に限らず、どんな観光地に行っても多くの外国人観光客がいます。子どもたちも、自然とこのような環境で育っていくのです。グローバル化の対応がすぐに英語というわけではありません。しかし、英語はコミュニケーションの有効なツールです。喋れないよりは、喋れる方がずっとずっと積極的になれます。これから教員を目指す方は、ある程度の英語力は必須になりそうです。といっても何も難しいことではありません。この4年間のうちにできるだけ英語に慣れることです。慣れれば好きになります。好きになればいつのまにか上達します。
  本学は長期の留学だけではなく、短期の海外研修プログラムをたくさん設けております。ヨーロッパ、アメリカ、アジアの国々に協定大学を合計25大学もっています。国際交流センターが喜んで皆さんのお世話してくれます。今年度はスイスやオーストラリアなど五つのプログラムが用意されていますので、ぜひ活用してください。勇気をもって一歩進んでください。
  最後に三つめです。もっと現実的な話です。本学の教員就職率は、国立大学の中ではずっとトップレベルです。そのことを知った上で、本学を志望された方も多いと思います。入学早々、まだまだ先のことと思われるかもしれませんが、大学での学びを含めて、就職について敢て今、申し上げたいと思います。
  大学の授業を大きく分けると2種類になります。先生の話を聞いて覚えた知識、自分で本を読んで得た知識、いわゆる頭で知識をえるものです。これを学術知といいます。一方、教育実習等の実践で身に付けたもの、これが実践知というものです。この学術知と実践知の二つの知が、融合してはじめて自分のものになるわけです。頭で覚えた知識は、常に繰り返して更新していかなければ記憶に残りません。皆さんは、いろいろな知識がまだ十分豊富だと思いますが、もし何もしなかったら1年後には、多くを忘れてしまうということです。教員採用試験だけでなく、一般の就職試験でもベースになるのは義務教育9年間の学習です。皆さんができないはずはないのですが、実際には3年生後半になって苦労する学生が出てきます。一方、実践・体験で身に付けた知識あるいは智慧は、なかなか忘れることがありません。本学は4年間でしっかりと実践が身に着くように学校現場での実習を各学年に組み込んでいます。ですから、実践力・実践知を身に付けることは、本学のカリキュラムにお任せ下さいと言えますが、頭で覚える知識、学術知を自分のものとすることは、皆さんの努力次第だということです。
  ここで一つ目で申し上げた「自立する」ということを思い出してください。繰り返しますが、自分で考える。自分自身にウソをつかない。誰かのセイにしない。これが「自立」です。少なくとも「自立しよう」と思う人は、自分の課題を認識して、早い段階から教員になるための準備を着々とおこなっていけるはずです。皆さんに期待しています。
  以上、三点申し上げました。皆さん一人一人が主体性を発揮し、4年間が実り豊かで、かつ将来の目的を達成するものであることを祈念いたしまして、私の式辞といたします。

平成28年4月6日
国立大学法人 兵庫教育大学長 福田光完

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