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平成29年度学校教育学部入学式式辞

  本日ここに、兵庫教育大学学校教育学部平成29年度入学式を挙行し、171名の新入生を迎えましたことは、誠に歓びに堪えません。ここに本学を代表して皆さんに心から祝意を表します。また来賓各位にはお忙しい中、ご臨席を賜りまして、謹んでお礼申し上げます。
  保護者の皆さま、お子様のご入学おめでとうございます。お子様と同様に、あるいはそれ以上に歓びを感じておられることとお察し致します。これから4年間、我々教職員は責任を持って、教育やキャリア支援に努めますが、どうぞ保護者の皆様も、お子様の学びと育ちを是非見守っていただきたいと思います。
  さて、新入生の皆さん、本学の特徴をはじめに申し上げます。入学試験の課題として「教員志望理由書」を提出していただいたように、本学の入学者は、全員が教員志望者です。実際、本学の卒業生は、大学院進学者を除くと90数%が教員となっています。この数字は国立の教育大学・教員養成系学部の中で、最も高い数値であり、本学の誇りとするところです。教員就職率がトップクラスの本学でしっかり学んでいただければ、その望みはきっと果たせるであろうと期待しています。
  本学では、質の高い教員を養成するために、「教員養成スタンダード」という教員が身につけるべき資質や能力を表現した50項目の基準を作成しています。優れた新人教員として学校現場で活躍できるようにするための、出口保証でもあります。皆さんは4年間、この「教員養成スタンダード」に記された資質・力量の獲得を目指して、学修するということになります。本学の特徴である「教員養成スタンダード」がどういうものか、かつそれをどういうふうに使っていくのかについては、オリエンテーション等でしっかりと理解して下さい。
  これから大学で学ばれる皆さんに申しあげたいことはたくさんありますが、ここでは私が現実に重要だと思うことを、三点に絞ってお話しします。
  はじめに、「グローバル化」についてです。「グローバル化」の波は収まりそうにありません。日本政府観光局の統計によりますと、日本を訪れる外国人の数は、2006年の733万人から2016年の2404万人になり、この10年間で3倍以上になっています。また日本に在留する外国人も、最近のデータによると230万人と増え続けています。全国の学校現場で外国籍の子供たちが増えているということになります。今の日本の子供たちも、自然とこのような環境で育っていくのです。グローバル化の対応がすぐに英語というわけではありません。しかし、英語はコミュニケーションの有効なツールであることはまちがいありません。喋れないよりは、喋れる方がずっと積極的になれます。最近私が訪問した、東南アジア各国の英語教育は、日本よりもずっと進んでいるようです。ですから、学校教育の中で、小学校の英語教科化は必然であるということです。これから教員を目指す方は、一定レベル以上の英語力は必須になります。今の力を保持した上で、さらに学習が必要です。本学はそのために昨年、英語力向上センターを設けました。また、教職キャリアセンターでは、TOEIC等の講習会を行っています。さらに、長期の留学だけではなく、短期の海外研修プログラムを数種類設けております。本学はヨーロッパ、アメリカ、アジアの国々に協定大学を合計26確保しています。留学や研修は、国際交流センターが喜んで皆さんのお世話してくれます。目的に応じて3つのセンターを是非活用してください。勇気をもって一歩進んでください。
  次に、入学早々、まだまだ先のことと思われるかもしれませんが、就職について今、敢えて申し上げたいと思います。「義務教育学校」という言葉をご存知でしょうか。小・中一貫教育を行う9年制の学校のことです。本学が位置するこの加東市においても平成33年度から順次、3つの地域で小中一貫校が誕生します。既に周辺の小野市や明石市、姫路市でも検討されています。今後も、小中一貫校、あるいは義務教育学校は増える見込みです。ですから、当面は小学校の教員免許だけでなく、中学校教員免許も同時に取得することが望まれます。さらに付け加えれば、各都道府県と政令市の状況によって異なりますが、将来的に都市部の教員採用数は徐々に減少することが予想されています。本学は兵庫県出身者が多いものですから、どうしても兵庫県内での就職に拘る傾向がありますが、教員採用試験は、他府県を考慮すれば複数受験が可能です。教員になるチャンスを逃がさないように、今の段階から枠にとらわれずに考えていただきたいのです。
  最後に、教員だけでなく、一般の社会人にとって求められているのが、コミュニケーション力と柔軟性です。コミュニケーション力のある人は、他者の話をよく聞き、理解しようとし、その上で自分の意見をはっきり言えるということです。対話力に優れているということです。そして柔軟性とは、その場に応じた適切な判断ができることです。人間に柔軟性がなくなると、一方的に人を攻撃したり、批判したりしがちになり寛容さを失ってしまいます。私は、コミュニケーション力と柔軟性の土台は、やはり学識と体験にあると思っています。皆さんは、これまでにも多くの知識を吸収してきたはずですが、もし怠けて何もしなかったら1年後には、多くを忘れてしまいます。これからも大学の講義を中心に多くのことを学ばれることになりますが、それを自分のものにするには、常に学び続け反復することが必要です。一方、実践・体験で身に付けた感覚、閃き、あるいは智慧は、なかなか忘れることがありません。本学では各学年のカリキュラムに実地教育を配置し、実践・体験を重要視しています。教室で学ぶことによって得た学識と、実践・体験で身に付けた感覚や智慧、どちらもバランスよく身に付けて下さい。
  以上、3点申し上げました。皆さん御一人御一人が主体性を発揮し、4年間が実り豊かで、かつ将来の目的を達成するものであることを祈念いたしまして、私の式辞といたします。

平成29年4月5日
国立大学法人 兵庫教育大学長 福田光完

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