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教員の著書

2009年10月15日掲載

西行説話文学論

西行説話文学論

 仏教信仰の思想や行為としての<結縁>をキーワードに作品論・表現論を展開する。
 「撰集抄」や「西行物語」にある表現特性を,ジャンルの枠を越えた,文学史・表現史において,広く見通す書。

 中世鎌倉期の「撰集抄」「西行物語」を中心に,西行をめぐる表現世界の形成や構造について,<結縁>(けちえん)という全く従来にない観点から切り込んだ研究成果を世に問う。

 「西行説話文学論」の書名が示す通り,西行研究と説話文学研究にわたりつつ両者を統合して成る本書は,通史的考察に発展拡充していく方向性と,「結縁--品経」の論考のごとく西行研究に求心的に遡及していく方向性とを併せ持つ。

 こうしたアングルとおおきな視野は和歌を中心とした西行研究と近世以降の西行伝承研究を架橋するかたちで,ジャンルを越えたより総合的な西行研究への可能性を切り開くだろう。

著者:山口眞琴(社会・言語教育学系教授)
出版社:笠間書院
発行年月:平成21年8月

目次

例言

序説

第一部 『撰集抄』の世界
第一章 〈結縁〉の時空-往生伝と中世仏教説話集
 一 結縁について-問題の所在
 二 結縁の場としての住生伝
 三 結縁の表現化-評語生成のしくみ
 四 結縁の内面化と対象化
 五 遭遇と結縁-結縁の物語化・作品化
第二章 中世説話集における〈書くこと〉
 一 書く行為の場-〈庵〉〈閑居〉
 二 〈書くこと〉の表現と機能
 三 場における読書行為,考証の営み,叙述操作
 四 〈書くこと〉の根拠-要文の抄出
第三章 『撰集抄』における語り手像
 一 語り手西行の年齢
 二 西行が出逢う人々
 三 語り手西行の老年像
 四 「過にし方四十余年」の解釈 
第四章 『撰集抄』と語り手西行の位相v  一 問題の所在
 二 天台五時教判と「四十余年」
 三 『法華教』と『撰集抄』-〈物語〉としての位相
 四 〈物語〉と狂言綺語観
 五 〈愚者〉としての語り手西行
 六 〈往生者〉の相貌-理念達成にむけて
第五章 王法の無常-『撰集抄』における遁世
 一 問題の所在
 二 保元の乱における〈無常〉
 三 王法の〈無常〉へのまなざし
 四 〈無常〉超克の遁世
 五 源平の争乱と語り手西行
第六章 衆生済度への道-『撰集抄』における遁世
 一 問題の所在
 二 玄賓および摩訶止観・再考
 三 衆生済度への道
 四 遁世語りの拠点  五 結び

第二部 『西行物語』の世界
第一章 享受と再編-『西行物語』の伝流と形成
 一 流動する物語本文
 二 物語の変容と再編
 三 物語古態の享受と再編
第二章 西行の〈願文〉と鳥羽院
 一 問題の所在
 二 略本系の分節化-〈往事回想〉など
 三 広本系の〈願文〉としての表現
 四 「ねがはくは」歌から臨終往生へ
 五 鳥羽院葬送と〈願文〉-結びにかえて
第三章 『西行物語』の構造的再編と時衆
 一 物語の内容と枠組み-問題の所在
 二 仏伝相即と大峯修行
 三 西行正覚の表現
 四 永正本による再編
 五 西行伝と時衆-問題のゆくえ
第四章 平康頼と検非違使-『宝物集』序注
 一 大庭の椋の木と白馬節会
 二 重層するイメージと読み
 三 允亮故事と検非違使の罪業
第五章 〈検非違使〉の物語-『西行物語』私論
 一 はじめに
 二 物語冒頭部の読み方
 三 鳥羽院の寵愛
 四 康頼の後悔にまなぶ西行
 五 もう一つの〈検非違使〉物語
 六 逸脱する西行伝-結びにかえて
第六章 鳥羽殿障子絵と西行和歌-「西行物語絵巻」における画中画
 一 問題の所在
 二 趣向としての鳥羽殿障子歌
 三 障子歌としての西行和歌
 四 障子絵と和歌の関係
 五 物語成立期における鳥羽殿障子歌-結びにかえて

第三部 西行と〈結縁〉をめぐる表現世界
第一章 現世と来世をつなぐもの-『撰集抄』の表現
 一 善種と本覚
 二 異界としての随心浄土
 三 往生の肖像
 四 模倣反復される肖像結縁
第二章 恋情と結縁-『撰集抄』の表現
 一 「細谷川」の恋
 二 結縁のラディカリズム
 三 恋情と結縁をつなぐもの
 四 恋歌表現の営みと『撰集抄』
第三章 〈なにとなく〉聖なるものと出逢う物語
 一 説話における表現機能
 二 神秘としての偶然
 三 異郷や境界をめぐって
第四章 〈なにとなく〉表現史攷-その境界性と深層幻想をめぐって
 一 逢坂の関にて-はじめに
 二 季節の境界歌
 三 あらたな景趣の発見-平安中期の〈なにとなく〉表現
 四 情趣の深層幻想-批評言辞としての〈なにとなく〉
 五 結縁の不思議へと-おわりに
第五章 検非違使と罪業をめぐって-『今昔物語集』と中世説話集/往還
 一 検非違使庁の結縁経
 二 〈兵〉に対置される検非違使
 三 罪業観生成の要因
 四 与えられた善行功徳
第六章 西行と結縁一品経
 一 問題の所在
 二 「久能寺経」と待賢門院女房たち
 三 自筆一品経と西行
 四 西行伝と結縁和歌
 五 おわりに

結語

初出一覧

あとがき

索引

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