展示情報

2024年4月 8日掲載

2024年度企画展:「エモい展−心ゆさぶる教科書・教具たち−」

 学校で使われる教科書や教具は当時の様々な知や工夫の結集です。特に教科書検定が開始された明治19(1886)年以降は、様々な観点からチェックが行われ、児童・生徒の教育に資するものとして使用されてきたものです。
 なのに!!なんでしょうか、この可笑しさ、可愛さ、面白さは。
 今回はこれら心ゆさぶられる教科書、教具類を「エモい」という現代的感情・感覚表現で括ってみました。この「エモい」という表現、どこまで一般的なのでしょうか。1970年生まれの私は一度も使ったことがありませんでした。例えば「三省堂辞書を編む人が選ぶ今年の新語2016」の二位が「エモい」でした(ちなみに、この年の一位が「ほぼほぼ」で、三位が「ゲスい」です)。実際に『三省堂国語辞典』第八版には以下のように記されています。

エモ・い⦅形⦆〔俗〕心がゆさぶられる感じだ。「冬って―よね」〔「エモな気持ち」のようにも言う〕由来:ロックの一種エモ〔←エモーショナルハードコア〕の曲調から、2010年代後半に一般に広まった。古語の「あはれなり」の意味に似ている。派:エモさ。

辞典に掲載される言葉は、一過性の流行語ではなくある程度の定着率が求められることからも、これはなかなかに一般的な表現として認められたということになりますね(もちろん、辞典によっては「エモい」が掲載されていないこともあります)。
 さて、この「エモい」は、現在でもSNS界隈でよく見かける用語です。Instagramの#エモいは78.8万件もヒットしました。何をもって「エモい」とするのかは辞典によっても時代によっても定義は変わってくると思いますが、今回は三省堂国語辞典に則って「心ゆさぶられる感じ」としたいです。
 あなたはどのように心ゆさぶられるでしょうか。「エモい展-心ゆさぶる教科書・教具たち-」、どうぞお楽しみください。

言語系教科マネジメントコース(国語)教授 羽田 潤

【開催期間】
 2024年4月1日(月)~2024年8月30日(金)

【会  場】
 教材文化資料館(附属図書館内)

【開館時間・休館日等】
 兵庫教育大学附属図書館に準じます。
 ※臨時に休館する場合があります。
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兵庫教育大学 教材文化資料館

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