自立活動における「身体の動き」の指導効果に関する研究-知的障害児と肢体不自由児を対象として- 大学院特別支援教育専攻・教授 石倉 健二

研究計画・方法

「身体の動き」に関する指導の効果の検証について、以下の4点について研究を行う。

1.「動作法」による指導がADL(日常生活活動)の改善に与える効果について調査を行う。
2.「動作法」による指導が問題行動の改善に与える効果について調査を行う。
3.知的障害児の身体的不器用さに関する実態調査を行う。
4.知的障害児の身体的不器用さの指導に関する事例検討を行う。

【平成27年度】
研究1:「動作法」による指導が日常生活活動(ADL)の改善に与える効果についての調査
方法>短期集中の動作法指導を提供する全国の療育キャンプの参加者100名程度を調査対象とする。
各療育キャンプの実施事務局を通じて質問紙を配布し、郵送によって回収する。
質問紙はFIM(機能的自立度評価表)をもとに作成する。
期間>平成27年7~8月
研究3:知的障害児の身体的不器用に関する実態調査
方法>知的障害児の身体的不器用に関するチェックシートを作成し、特別支援学校での調査を行う。
100~200名程度の調査対象者について、担任教師による回答を求める。
質問紙は学校を通して配布し、郵送による回収を行う。
期間>平成27年7~9月
研究4:知的障害児の身体的不器用の指導に関する事例的検討
方法>特別支援学校(知的障害)又は兵庫教育大学附属発達心理臨床研究センターで、身体的不器用さの認められる知的障害児数名に対して、幾つかの指導を実践する。
指導の前後及び途中で、MABC-2による評価を行って指導の効果を判定する。
なお保護者面接等を通じて、身体的不器用さに伴う心理的反応などへの対応を検討する。
期間>平成28年1月~12月頃
【平成28年度(予定)】
研究2:「動作法」による指導が問題行動の改善に与える効果についての調査
方法>短期集中の動作法指導を提供する全国の療育キャンプの参加者100名程度を調査対象とする。
各療育キャンプの実施事務局を通じて質問紙を配布し、郵送によって回収する。
質問紙はABC-J(異常行動チェックリスト日本語版)をもとに作成する。
期間>平成28年7月~8月
研究4:知的障害児の身体的不器用の指導に関する事例的検討
方法等は前年度の継続

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