小学生のスマートフォンを利用した漢字学習における自覚できない学習効果の可視化とフィードバックによる意識変化の測定 学校教育研究科教育実践高度化専攻 グローバル化推進教育リーダーコース・准教授 川﨑 由花

研究の概要

 学習と成績の因果関係の推定には異なる時間軸上の縦断的データの測定が不可欠であるが,近年行われている学習意欲を高めるための介入研究においては,その大多数が横断的データを分析したものである。

 本研究では,小学6年生が行う漢字のドリル学習に伴う成績の上昇を縦断的に測定・可視化し,個別にフィードバックをすることで,児童の自己効力感・学習意欲を高め,成績の向上につなげることを目的とする。

 学習は,申請者らが記憶研究の知見に基づいてスケジューリングをした漢字教材を搭載したスマートフォンを用いて,児童各自のペースで行う。学習終了と同時にデータを送信し,縦断的ビッグデータとして集約,分析をした後,結果を児童にフィードバックする。フィードバックは紙媒体により担任教師より直接児童に渡す形をとる。学習教材とともに,抑うつ傾向,学習意欲などの尺度を組み込み,児童の意識変動を個別に測定し可視化することも研究の一部とする。

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