本研究は、小学校から中学校にかけての児童生徒の文章作成力を高めるため、その指導者(教員)に対するプログラム開発を目的とする理論的・実証的研究である。
具体的に本研究が着目するのは「近接の要因」「視線の滑らかさ」「空間から時間への写像」等といった「言語と認知に関わる諸要因」であり、次の2つの課題を設定する。
①どのような要因が「文の分かりやすさ」を高めることに関与するかを整理すること、
②教科教育の研究者および現職教員と共同して、それらの要因が学校現場での文章指導にどのように応用可能であるかを明らかにすること、の2つである。基礎研究の知見と研究手法によって教科教育的研究を進め、理論と実践が乖離しない研究を提示したい。