兵庫教育大学 特別支援教育モデル研究開発室

事業報告

2013年度 公開講座

セミナール・リエゾンⅡ
「ソーシャルデザイン-地域の課題を解決する方法-」を開催しました。

 3月14日(金)、幅広い視点で特別支援教育を考えるための講座「セミナール・リエゾン」を開催しました。2回目となる今回は、「ソーシャルデザイン-地域の課題を解決する方法-」というテーマのもと、筧裕介先生(issue+design)をお招きし、問題を解決する方法を学ぶワークショックを行いました。

 ワークショップでは、まず、筧先生から、様々な問題の解決を図る際には、人が“やってみたい”と思えるアクション、“人の気持ちを動かす”アクションを起こすことが重要であるとのお話がありました。
次に、特別支援教育モデル研究開発室の小林祐子特命助教から、特別支援教育の中での課題として「“つなぐ”仕事の難しさ」についての話題提供がありました。
それを基に、参加者は、「学級内の子ども達をつなぐ」「校内の職員をつなぐ」「学校間をつなぐ」「地域内をつなぐ」という4つのグループに分かれ、それぞれの領域での問題を解決するための具体的な方法について話し合いました。
最後に、筧先生より、問題解決を図る際の7つのステップ、「1.森を知る」「2.声を聞く」「3.地図を描く」「4.立地を選ぶ」「5.仲間をつくる」「6.道を構想する」「7.道をつくる」の重要性についての話がありました。

 参加した15名(本学院生ほか、地域の学校、教育委員会の職員等)からは、「初めてこの場で知り合った方と話し合えたことは大変貴重でした」、「課題解決という大きなテーマで考えることによって様々なアプローチが見えてきた」、「“~したい”という気持ちを持てるプロジェクトをデザインしていけるよう新年度から学校で頑張りたいと思った」等の感想が寄せられました。

 

 モデ研では、今後も、カフェ・リエゾン、セミナール・リエゾンの開催を予定しています。詳細につきましては、決まり次第モデ研HP
(http://www.hyogo-u.ac.jp/ssep/index.html)でお知らせ致します。

「第2回 発達障がい支援アドバンスド講座」を開催しました。

 2月1日(土)、「第2回 発達障がい支援アドバンスド講座」を開催しました。
本講座は特別支援教育をリードする人材の育成を目指した研修講座であり、幅広い視野を持つための「特別講演・トークセッション」と最新の研究と学校実践の動向をふまえて専門性を高める「分科会」を設定しました。会場は約100名の参加者で埋まり、終日、熱心に聞き入る姿が見られました。

特別講演ではイギリス・サリー州の「The Park School」校長、Karen Eastwood先生が「イギリスの特別支援教育と学校マネジメント」と題してお話くださいました。
次に本学の宇野宏幸教授の進行によるトークセッション「特別支援教育スーパーバイザー(仮称)を語る」が行われ、兵庫県立上野ケ原特別支援学校の八乙女利恵先生、兵庫県立豊岡聴覚特別支援学校の長谷川琴美先生、新温泉町立浜坂北小学校の片瀬廉士先生から話題提供がありました。

午後は、分科会A「通常学級の特別支援教育『子どもの学びあい、教師の学びあい』」、分科会B「インクルーシブ教育の推進『人を育てる⇔地域が育つ』」にわかれ、特別支援教育をめぐる最新の課題について話題提供と参加者交流が行われました。
 話題提供(分科会A)
 「国語授業のユニバーサルデザイン」 宮野大輔先生 (山口市立宮野小学校)
 「学び合う教師集団作り」      後野文雄先生 (京都府総合教育センター)
 「通常学級における授業がもつ可能性」尾之上高哉先生(兵庫教育大学)
 話題提供(分科会B)
 「特別支援学校のセンター的機能による授業コンサルテーション」大井雅博先生(三重県教育委員会)
 「特別支援学校、保健センター、福祉機関が連携した特別な支援が必要な子ども・保護者への支援」井上和久先生(兵庫県立赤穂特別支援学校)
 「地域のトップリーダー育成のための対話型研修」岡村章司(兵庫教育大学)
後半には3人の話題提供を受けて、参加者が気づいたこと、キーワードなどを用紙に書き、 互いに交流しあう姿が見られました。
会場のスクリーンにもキーワードをスライドショーにして映し出し、対話型の研修として参加者同士の学びあいがもたらされました。

 

カフェリエゾンⅡ 「演劇というコミュニケーション」を開催しました。

  11月28日(木)、特別支援教育モデル研究開発室(モデ研)では、異業種間の対話によって新たな知の創出を目指す「Café Liaison(カフェリエゾン)」を開催しました。この企画は、特別経費(プロジェクト分)「小・中学校における特別支援教育スーパーバイザー(仮称)育成プログラムの開発」事業の一環として開催したものです。

 2回目となる今回は、「演劇というコミュニケーション」というテーマのもと、平田オリザ先生(大阪大学コミュニケーションデザイン・センター教授、劇作家・演出家であり、教育現場で演劇教育を実践)と、中西正治先生(兵庫県猪名川町立六瀬中学校校長、同中学校で演劇教育を実践)の2人をお招きし、モデ研室長の宇野宏幸教授を交えた対談を行いました。

 対談の中では、コミュニケーション力の捉え方や、コミュニケーション力の育成に「演劇教育」が果たす役割について活発な議論が行われ、
(1)対話(他者と価値観や考えの擦り合わせを行う)の過程では必然的に摩擦や衝突が生じる。それを乗り越え、合意形成できる力が求められている。 (2)演劇はフィクションである。つまり、そこには、“本当の自分”と“仮想の他者を演じる自分”がいる。だからこそ、互いの価値観や考えの擦り合わせを行う過程で生じる摩擦や衝突を乗り越える「対話」を繰り返し体験できる。等の考えが導き出されました。
 参加した40名(本学学生ほか、地域の学校の教員等)からは、「コミュニケーション力についての見方が変わった」、「特別支援教育の中でもその効果が見込めるのではないか」、「教育における演劇の可能性について考えることができた」等の感想が寄せられました。

 

セミナール・リエゾンⅠ「キミヤーズの教材・教具」を開催しました。

 10月3日(木)、村上公也先生を招き、“セミナール・リエゾン1”を開催しました。村上先生は、長く京都市の特別支援学級の担任を勤められ、退職後も自ら授業実践をしながら巡回指導、助言をされています。

 講演会では、「楽しくなければ授業じゃない-障害特性を超える支援-」と題して、子どもたちの授業での様子や授業で使用された教材の数々を例(ビニール袋と積み木など)にとって、目からウロコの授業展開を紹介していただきました。
参加者は、本学大学院生のほか、地域の特別支援学級の教員等、70余名が詰めかけ、村上先生のパワフルなお話に子どもたち以上に目を輝かせ、笑いの中にも真剣に聞く姿が見られました。

KTG(困った時は具体物)が、とても印象的でした。頭で考える前にとにかく具体化する、アクションをおこすことが必要で、子どもたちがやりたい!楽しい!と自ら率先して学ぶことのできる興味を引く教具が数々取り入れられていました。

 

カフェリエゾンⅠ〝織 ―人と人をつなぐ極意〟を開催しました。

 特別支援教育モデル研究開発室は、異なる領域あるいは業種に従事する異質な人々が出会い、対話をおこなうことで起こる化学反応の場としてCafé Liaisonを企画・開催しています。対話を通して気づき、ひらめき、アイデアが生まれることによって、特別支援教育や学校教育の理解が深まり発展していくものと考えています。

 第1回は、7月18日(木)に附属図書館ラーニングコモンズにて「人と人をつなぐ極意」のテーマのもと森里香氏(婚活コーディネーター)×小林小夜子氏(本学教授)をお招きして、岡村章司准教授の進行のもと行われました。森氏からは、婚活をコーディネートするにあたって、相談者のニーズを的確に汲み取り相手に好感をもたれるようにアドバイスしていること、失敗もチャンスと考えるよう働きかけて自信を持たせることが大切などの話がありました。小林教授からは、恋愛や国際結婚に関する心理学研究の経験から、相手をよく見て考える、そして行動するということを常に学生へ話している、という話がありました。
 参加者からも、自身の恋愛経験からの質問や、学校の教師間コミュニケーションの課題などについて意見があり、充実した対話の場となりました。