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2015年10月15日掲載

学校心理・発達健康教育コース松村京子教授らの共同研究グループが小児慢性疲労症候群(CCFS)患児の脳活動状態を明らかにしました

理化学研究所(理研)の渡辺恭良氏をリーダーとする共同研究グループは、小児慢性疲労症候群(Childhood Chronic Fatigue Syndrome,以下CCFS)の患児の脳活動状態を明らかにし、その研究成果をオランダのオンライン科学雑誌「Neuroimage:Clinical」誌に9月10日(木)付けで発表しました。
本学、学校心理・発達健康教育コース松村京子教授も共同研究グループの一員として加わり、本研究において平成16~21年の6年間、健常児の脳活動について機能的磁気共鳴画像法(fMRI)を用いた調査を担当し、脳科学と教育についての研究を行いました。
CCFSは3ヶ月以上の持続する疲労・倦怠感および睡眠・覚醒リズム障害を伴う病気であり、不登校の児童・生徒の多くが発症しています。
これまで、CCFS患児の注意配分機能(二つ以上のことを同時に遂行する能力)が低下している脳内で何がおきているのかは分かっていませんでした。共同研究グループは、CCFS患児15名と健常児13名を対象に、注意配分機能を要する仮名拾いテストを行った結果、CCFS患児は、注意配分機能を発揮する際に前頭葉が過剰に活性化し、非効率な脳活動状態となっていることを、fMRIを使って明らかにしました。これらの過剰な神経活動は、非効率的な前頭葉の活動状態を示すだけでなく、精神的な負荷となってさらなる疲労増強の原因となりえることが懸念されます。
fMRIを用いてCCFS患児の脳の活動状態を測定した研究は世界で初めてであり、CCFS患児は、疲労により脳が活動しにくくなっているというよりも、脳の機能低下を補うためにむしろ脳を過剰に活動させていると考えられます。
今後は、健常児の疲労及びCCFSにおける慢性疲労により引き起こされる前頭葉の過活動が、疲労回復または治療的介入により低減、消失するかどうかの研究が続けられます。また、注意欠陥多動性障害など注意の制御機能に関わる症状を持つ小児疾患に対しても本fMRI試験を実施し、治療効果も視野に入れた応用研究が可能と考えられます。

詳細(プレスリリース本文)

【共同研究グループ】

理化学研究所ライフサイエンス技術基盤研究センター 
  センター長 渡辺 恭良(わたなべ やすよし)
  上級研究員 水野 敬(みずの  けい)
大阪市立大学大学院医学研究科システム神経科学 
  講師 田中  雅彰(たなか  まさあき)
熊本大学大学院生命科学研究部
  小児発達学分野・名誉教授 三池  輝久(みいけ  てるひさ)
  小児科学分野・助教 上土井  貴子(じょうどい  たかこ)
兵庫教育大学大学院学校教育研究科 
  教授 松村  京子(まつむら  きょうこ)
生理学研究所心理生理学研究部門 
  教授 定藤  規弘(さだとう  のりひろ)

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