特別な個別的支援の必要性を入学前後でアセスメントする方法についての研究-兵教大附属小学校での特別支援教育の充実に向けて-
 特別支援教育専攻・教授 石倉 健二

研究計画・方法

研究1:入学前の「線引き」等のパフォーマンスと入学後の「書字」の習得との関係(研究目的①)

【対象】附属小令和4年度1年生とその担任等

【方法】①入学試験で「線引き」等の課題を実施する。(令和4年1月に実施済み)
    ②令和4年度1学期終了時に、「書字」等についての状況を担任等から聞き取り等を行う。
    ③令和4年度3学期終了時に、「書字」等についての状況を担任等から聞き取り等を行う。

【分析】「線引き」等の採点結果と担任からの聞き取り情報等を照合し分析を行う。

研究2:入学時の「情緒・行動的特徴」と特別な個別的支援の必要性との関係(研究目的②)

【対象】附属小令和4年度1年生の保護者と担任等

【方法】①令和4年5月頃に、SDQを保護者に記入してもらう。
    ②令和4年度1学期終了時に、特別な個別的支援の必要性について担任等から聞き取り等を行う。
    ③令和4年度3学期終了時に、上記②と同様の内容で聞き取り等を行う。

【分析】SDQの結果と担任からの聞き取り情報等を照合し分析を行う。

研究3:「書字」及び特別な個別的支援の必要性と「協調運動」の関係(研究目的③)

【対象】附属小令和4年度1年生の担任等

【方法】①令和4年5月頃に、「筆記具(ハサミや消しゴム等)操作」を始めとした学習に関連する上肢の協調運
     動
の状況について担任から聞き取り等を行う。
    ②令和4年度1学期終了時に、「筆記具操作」等の上肢の協調運動、体育等の活動の中で全身の協調運動
     (片足立ち等)の状況について担任等から聞き取り等を行う。
    ③令和4年度3学期終了時に、上記②と同様の内容で聞き取り等を行う。

【分析】①研究1・2の結果と、担任等からの聞き取り情報等を照合し分析を行う。
    ②上記各項目の相互関連性について、パス解析を用いて分析を行う。

※研究遂行上の役割

・研究代表者は全体の調整とまとめを行い、聞き取りや分析は研究分担者及び研究補助者(院生等)が実施。
・調査結果の検討や学校で必要な指導等については、外部専門家も交えて検討を行う。

※生命倫理・安全対策等に関する留意事項

特になし。
ただし児童の個人情報については、研究関係者以外への漏洩がないように厳重に管理し、発表に際しては個人が特定されることのないように十分に配慮する。

成果発表会

 以下のいずれかを実施する予定。
・石倉研究室主催の研究発表会(中間発表)を令和4年9月又は令和5年2月に実施する。参加対象者は、学内外の研究者、学校教員及び大学院生等。オンライン又はHLCで実施し、参加規模は20人程度。
・ひょうご自立活動研究会での実践報告を令和5年3月に実施する。参加対象者は、学内外の研究者、学校教員及び大学院生等。オンライン又はHLCで実施し、参加規模は50人程度。
・特殊教育学会自主シンポジウム(2023年9月)にて発表を行う。参加規模は30人程度。

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