本研究では、知的障害や肢体不自由のある児童生徒の「身体の動き」に関する指導の効果について検討を行う。その具体的な内容としては以下の3点である。すなわち、(1)特に動作法による指導が日常生活活動(ADL)の改善に与える効果、(2)特に動作法による指導が行動障害の改善に与える効果、(3)知的障害のある児童生徒の身体的不器用さへの指導として必要な方法や心理的支援について検討する。
いずれの研究も、国際的に最もよく使用される評価法を用いる。すなわち(1)ADLについては FIM(機能的自立度評価表)、(2)行動障害についてはABC-J(異常行動チェックリスト)、(3)身体的不器用についてはMABC-2(Movement Assessment Battery for Children-2)を用いる。これにより、エビデンスに基づく指導のあり方について検討を行うものである。