令和7年度大学院連合学校教育学研究科学位記授与式式辞

 本日、博士号を取得されました皆さま、構成6大学を代表いたしまして、心よりお祝い申し上げます。皆さまは、博士課程にご入学された後、あるいはその以前から、様々なご努力を積み上げられてこられました。そのことが、今ここに、学位記という形で結実致しました。本日、この後、学位記手交式にて、学位記の現物を手にされると、その実感がさらに増すのではないかと思います。

 ご存知の通り、博士号というのは、学位制度の中の最高峰であり、これを取得された皆さまは、それぞれの専門分野において高度な研究能力を持つ者であるということが証明されました。そういった観点で、本日の学位記授与式は、博士号の取得という大きな目標がかなった記念すべき「ゴール」の日ということができます。

 一方で、本日は、皆さまにとって、これからの学術と社会の発展に寄与する新たな研究生活を「スタート」する日でもあります。博士課程の院生としてではなく、一人前の研究者として、自律的に、着実に、継続的に、そして、研究倫理を遵守して、これからもご研究を進めて頂くことが何より大切です。これからの皆さまのご活躍が、お世話になった指導教員への何よりの恩返しとなります。そのような観点で、2点、お話したいと思います。

 1点目は、皆さまが取得された博士号の専門分野が「学校教育学」であるということに誇りをもって頂き、初等・中等教育、高等教育を含め、多様な学校教育や教員養成、あるいは心理職養成などのフィールドにおいてその力量を存分にご発揮頂きたいということです。

 特に、昨今は、激しく変化する社会に対応するべく、教育改革の真っただ中です。新しい実践課題が山積しています。こうした新しい課題に対して、皆さまのご専門分野、見識を切り口に、積極的に取り組んで頂き、未来の子供たちのために、新しい教育のカタチを創造していけるよう、ご尽力をお願いしたいと思います。これを「高まりの軸」と呼びたいと思います。

 2点目は、それと同時にお願いしたいこととして、少し裾野を広げて、大学や学校などの組織で取り組むプロジェクトにも積極的に参画して頂きたいということです。

 これを「広がりの軸」と呼びたいと思います。大学や学校は組織として様々なプロジェクトを企画します。そのテーマは、多くの場合、その時々の国や都道府県の政策を反映した最新の研究課題になります。そうしたプロジェクトに積極的にご参画頂き、異なる専門家の方々とも協働しつつ、ぜひとも力を発揮して頂きたいと思います。

 こうして、「高まりの軸」と「広がりの軸」を両立することで、ご自身の守備範囲を立体的に広げながら、「研究を通して社会に貢献する」ということを体現して頂ければと思います。

 本日、博士号を取得された皆さまが今後、益々、ご活躍され、社会にご貢献されますことを心より祈念しております。本日は、誠におめでとうございました。これを、私からのお祝いの言葉といたします。

令和8年3月21日 国立大学法人兵庫教育大学学長 森山 潤

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