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学長からのメッセージ

学長室から

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年始挨拶

                                                            令和2年1月7日(火) 

 皆さま、新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いいたします。

 今年の正月休暇はうまい具合に土日が連なりまして結構長かったのですが、ゆっくりお休みになられましたでしょうか。

 年頭にあたりまして、3点ほど申し上げたいと思います。

1.「教員養成フラッグシップ大学」の申請準備

 1つは、いわゆる教員養成フラッグシップ大学についてです。来年度はこれの申請の年にあたります。既に準備が始まっておりますが、これから一層、精力を傾けていただきたいと思います。これは教師教育のトップランナーとしての本学の命運が懸かっていると思いますし、かつ、これに採択されると、新たな本学の発展といいますか、飛躍といいますか、そういうものが図れる契機になり得ると確信しております。

 Society5.0への対応ですが、教育分野においても、12月に中央教育審議会・初等中等教育分科会の「新しい時代の初等中等教育の在り方について:論点の取りまとめ」が出ました。初中分科会長および初中教育在り方特別部会長である本学の荒瀬理事が中心になってまとめられたものです。そこで明確にうたわれているのですが、Society5.0時代に対応できる教員を養成するために、教員養成カリキュラムでは2つのことをやっていかなければならないとされています。

 1つはEdTechの導入です。それからもう1つが、教科横断型のSTEAM教育を取り入れることです。学校教育において、そういうものがこれからの教育活動の中心になってきます。教員はこうした活動を遂行できる能力を身につけなければなりません。

 ところが、そういう教員を養成する必要があるにもかかわらず、教員養成や現職教員教育を行う大学の状況はかなり遅れています。教員養成の大学は今の状態を、Society5.0時代に求められる教員を養成できるレベルまで飛躍させなければなりません。その飛躍させる役割を担うのが、教員養成フラッグシップ大学です。教員養成を行っている大学・学部の先導役・牽引役ということになります。こちらにつきましても、最終報告書がほぼまとまっておりまして、123日の教員養成部会に提出される予定となっております。

 内容はこれまでもお話ししていますし、皆さんも報告書案を読まれていると思いますので、おおよそご存じかと思いますが、これは学部、大学院、附属学校が一体となって取り組んでいくものです。Society5.0時代に必要となる教員の資質・能力を育成するためのカリキュラムの開発・実装、また他大学や外部の専門機関、民間企業等との連携構築や学内の運営体制の整備を早急に行うことが求められます。

 これらに関する取り組みの実績とか計画だけではなくて、教員への就職率であるとか、社会貢献として地域や関係機関等と連携した活動がどれぐらいあるかとか、そういうことの実績も選考基準になります。これについては本学は強いと思うのですが、Society5.0に関係する研究や教育をこれまで先導的に行ってきたかというと、必ずしもそうではないだろうと思っております。急いで準備しなければなりません。

 既に整備計画を立てていただいておりますけれども、様々な施設と設備が必要です。例えば学部入学生、また教職大学院の入学生は来年度からPCやタブレットを必携にします。BYODによる必携です。それから、附属小・中学校は国の施策と補助がありまして、児童生徒1人1台装備の体制がつくられていきます。来年度は小学校5年生、6年生、中学1年生ですが、4年ぐらいの期間で全学年に揃えることになっております。デジタル教科書も来年度から導入されますので、その準備をするということです。Wi-Fiなどの通信インフラの整備も行ってゆきます。

 教員養成フラッグ大学への申請準備を最優先で行いますし、本学の財源を重点投入していきます。このことをご理解・ご確認して、精力的に推進していただきたいということが1点目です。

2.教職大学院の魅力化(入学生確保)

 2つ目は大学院の入学者確保についてです。ご存じのように、大学院の入学定員確保に非常に苦戦しています。来年度入学者数も今年度と同じか、場合によっては下回るのではないかという厳しい状況です。修士課程はまだしも、専門職学位課程(教職大学院)が非常に少ないのです。

 教職大学院をより魅力化して、入学者を確保しなければなりません。2021年度に新しいタイプの夜間クラスの開設を行います。また留学生が学べる教職大学院を始めます。これらをしっかり準備していただきたい。

 私は同時に、教職大学院制度そのものに問題があるのではないかという認識を持っております。教職大学院は10年前にできました。私もその開設とその後の拡充の推進者の1人ではあるのですが、そのときに考えていたことと、その後の実情は必ずしも一致していないのではないかと思っています。

 現職教員や学部卒業生、教育委員会の変化する多様なニーズに対応できるようになっていないのではないか。例えば、共通科目などについての基準を弾力化して、各教職大学院におけるカリキュラム編成の裁量幅を広げるべきではないか。現職教員の実習はどういう形のものが望ましいのか、例えば学校実習は現任校でやっていますが、それは本当に効果の上がるものなのか。このような制度の根幹に関わるようなことまで問い直さなければならないと思っています。これは本学だけではできませんので、日本教職大学院協会と一緒になって、教職大学院制度の改善・見直しを文部科学省等に働きかけているところです。

 本学は教師教育のトップランナーですので、このような教職大学院の改革についても先駆けてやっていくべきです。新たなチャレンジとなります。

3.教員志望者の減少をくい止める

 それから3つ目ですが、これは実は、日本の今の教員養成の最大課題だと思っております。教員志望者が大きく減っていることです。本学学部学生の今年度の教員採用試験受験率は約79%であり、前年度から7%以上も急落しています。文科省の調査によれば、全国の受験者は前年度から1万2千人以上も減っており、教員志望者の急減は本学に限らず、全国的な傾向であるわけです。

 教員の職場はブラックだとの見方が広まっています。また、いじめ問題、保護者対応、教員の不祥事等、様々な事案の報道が非常にセンセーショナルな形でなされていますので、そういう情報が学生に影響を与えて、減っているのだと思います。ある意味、原因ははっきりしているわけです。その原因が解消されないと、抜本的改善は望めません。ですから、とりわけ働き方改革については、文部科学省も教育委員会も一生懸命やっているところです。本学も附属学校で行っていただいています。

 全体状況が好転しなければ、根本的な改善は望めないのですが、ただ、本年度から実施されている本学の学部改革は、結構うまくいっているのではないでしょうか。クラス担任制を設けた1年生からの丁寧な学生指導、また教師力養成の新しい講座等は非常に良いと思っております。優秀な元校長先生方による指導もたくさんやっていただいております。

 こういう取組や努力によって、むしろこの厳しい状況の中でも教員就職率が上がるということになれば、教員養成のトップランナーとして本学は存在意義を大きく上げるということができます。ぜひ、こういう時だからこそ本学の底力を発揮していただいて、教員就職率の低下をくい止める、さらに就職率を上げることに取り組んでいただきたいと切に願っております。

 以上の3点を今年度末から来年度にかけて、よろしく取り組んでいただきたいということです。

 新年度まで3カ月です。年度末は、予算編成であったり、新しいカリキュラム編成であったり、いろいろな仕事がありますが、ぜひ一緒に頑張っていただければと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

 今年度、私は国立大学の再編統合への対応を一番の任務と考えて再度学長に就いたわけですが、これについては今のところ、特に大きな動きはありません。教員養成フラッグシップ大学の状況によっては変わってくるのかなとは思っております。そういうことを最後に報告させていただきまして、私の年始のお話は閉じたいと思います。どうもありがとうございました。

掲載誌 等

挨拶等

学長式辞(平成31年度入学式)

・学校教育学部
・大学院学校教育研究科(昼間)
・大学院学校教育研究科(夜間)
・大学院連合学校教育学研究科

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