危険行動防止および積極的健康のための包括的生徒指導マニュアルの開発-ライフスキル教育の実践を通じた理論的基盤の再構築と実践の集約- 人間発達教育専攻・学校心理・発達健康教育コース・教授 西岡 伸紀

研究計画・方法

【平成25年度】
①ライフスキル教育における理論と実践の関連性の分析
 既存の実践書である小・中学校用プログラムを取り上げ,社会免疫理論,社会的学習理論,認知行動理論等の理論,カリキュラム開発の基本方針等を分析し,理論と実践の関連性を分析する。
②ライフスキル教育実践校の推進役の教職員に対するニーズ調査
 推進校(小学校4校程度,中学校2校程度を予定)において,教職員の同教育推進のためのニーズを把握するため,推進役となる教員を中心に,聞き取り調査等を行う。
③包括的マニュアルに必要な情報の検討:既存の資源の確認と活用
 現在ある資料や資源を確認し,マニュアルに活用できる事項,不足している事項に整理する。
④コミュニケーションスキル,意思決定スキル,目標設定スキルの発達段階別の指導目標の分析
 カリキュラム開発方針の明確化のため,上記スキルについて,幼児期~高校生期の到達目標を発達段階別に示している米国健康教育基準を分析し,整理する。
⑤授業実践の情報収集
 実践推進校及び視察調査校において,マニュアルに必要である実践資料(指導案,教材),授業の動画,写真等の情報を収集する。また,視察結果の協議をICレコーダーに入力する。

【平成26年度(予定)】
①包括的マニュアルに必要な情報の収集(継続),整理
 平成26年度の授業において収集できる授業の情報(写真,動画),成果物(掲示物,ワークシート等)を確認し,実際の授業場面や授業後に情報を収集し,それらを整理する。
②授業場面のDVDの作成
 マニュアルにおけるライフスキル教育理解のための視聴覚情報として,授業場面の動画を編集しDVDを作成する。
③関連教科等との関係
 道徳,特別活動,総合的な学習の時間等の専門家に対するインタビュー,関連資料の分析等を行い,ライフスキル教育と道徳,特別活動,総合的な学習の時間の指導内容との関係,ライフスキル教育をそれらで行うことの可能性を検討する。
④マニュアルの試作,検討,改訂,完成
 指導案,授業記録,生徒の評価結果,プロセス評価結果の資料などを整理,統合し,校内研修用マニュアルの試案を作成する。
 マニュアル試案について検討するため,実践推進校の教職員を含めた検討会議を行う。検討結果を踏まえ,マニュアルを完成する。
⑤印刷,配布
 マニュアルを印刷し,ライフスキル教育に実践校(希望を含む)に配布する。

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