関係的理解を促す体育授業モデルの開発 小学校教員養成特別コース・准教授 筒井 茂喜

研究の概要

 本研究は「関係的理解を促す体育授業モデルの開発」を目的とする。

 今日、学校教育においては「身につけた知識・技術を活用することで、よりよく問題を解決できる児童・生徒の育成」が目指されており、体育科においては、知識・技術の持つ意味を理解し、その本質を抽象化・一般化することで、汎用性のある知識の獲得を目指した授業、すなわち関係的理解を重視した学習が求められていると言える。

 先行研究において、関係的理解を促す学習方法の一つとして「反省的思考」を取り入れることの有効性が報告されている。しかし、実際の授業では、児童・生徒が自発的に反省的思考を働かすことは容易ではなく、いかにして反省的思考を促すかが課題となっている。さらに、体育においては、反省的思考の対象となる操作的活動が身体活動であり、自己の身体操作活動を客観的に把握する難しさの解決が課題となる。

 そこで我々は、ICTを活用することで児童が自己の身体操作活動を客観的に把握できる学習方法及び反省的思考が促される学習活動の開発を行い、具体的授業モデルを作成する。この授業モデルを小学校児童に適用し、その効果を量的・質的に分析、改良されたモデルを提示する。

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