
【平成26年度】
関係的理解及び反省的思考に関わる先行研究、ICT活用に関わる先行実践を整理検討し、仮の「関係的理解を促す体育授業モデル」を作成し、小学校6年生児童を対象に授業実践(ゴール型ゲーム、跳び箱運動)を行う。また、実践結果を分析、学習効果を把握し、改善点をまとめる。具体的取り組みは以下に示す通り。
- 1. 反省的思考を組み込んだ学習活動の作成(筒井を中心に全メンバーで行う)
先行研究を整理・検討し、反省的思考を授業に取り入れる場合の課題を明らかにし、反省的思考を授業に組み込む際の視点,留意点を明確にする。さらに、これらのことを踏まえ、反省的思考を組み込んだ学習方法を作成する。
また、ゴール型ゲーム(ボール運動)及び跳び箱運動(器械運動)における知識・技術を検討し、教育内容を措定する。
- 2. ICTを活用した身体操作活動を客観的に把握する学習方法の作成(藤原を中心に全メンバーで行う)
ICTを活用した先行研究,実践を整理・検討し、身体操作活動を客観的に把握する場合の最も効果的なICTの活用方法を明らかにする。作成した学習方法は、本研究とは別の体育授業で活用し問題点を検討、改善する。
1.2で作成された学習方法をもとに、実践授業の指導計画、指導案を作成する
なお、1に関わって図書を購入する費用、また、1.2の打ち合わせに関わる旅費が必要となる。
- 3. 授業実践と得られた結果の分析(授業実践:佐々,中島.分析:筒井,藤原を中心に全メンバーで行う)
仮に作成された「関係的理解を促す体育授業モデル」をゴール型ボールゲーム及び跳び箱運動を対象に小学校6年生児童に適用し、授業実践を行う。測定は、レコーダー、ビデオ撮影等によって行い、得られたデーター分析し、児童の理解の度合いの変容等の観点から学習効果を把握する。
また、比較コントロール群として、従来の方法による授業もそれぞれに行い、その効果を同じ項目で測定し、把握する。
授業実践に使用するタブレット,デジタルカメラ等の購入に関わる費用が必要となる。また、授業での測定に関わっての旅費が必要となる。
- 4. 測定により得られた結果の分析(筒井、藤原を中心に全メンバーで行う)
単元前後の児童の変容を量的・質的に分析し、学習効果を把握する。また、教師の逐語記録等を分析し、児童の変容に及ぼす影響を考察する。これらのことを踏まえ、改善点をまとめる。
なお、授業での測定、データー分析の補助として、大学院生(8名)の協力を依頼する際に謝金が必要である。
【平成27年度(予定)】
授業実践の結果をもとに、仮に作成された「授業モデル」を改善し、「関係的理解を促す体育授業モデルの開発」を行う。その際、従来型の授業との差異を明確にする。
得られた成果は日本体育学会、日本スポーツ教育学会、日本教科教育学会において発表し、発信する。また、投稿論文を作成する。