図画工作科・美術科における伝統文化学習教材化の視点と展開-チェコ共和国と日本における事例の比較から- 芸術系教育コース(美術) 准教授 淺海 真弓

研究の概要

 国際化の中で自国へのアイデンティティーを形成し,かつ他者や他文化を尊重し,新たな文化を創造する人材の育成を図るためには,グローバルな視野と伝統文化への理解が必須となる。美術教育においても美術表現・鑑賞を有機的に関連づけて伝統文化学習に接続させる教材化の視点は重要となる。本研究では,伝統工芸分野の藍染めから現代的なアニメ,フィギュアに至るまで文化的な共通点も多いチェコ共和国との美術教育の比較教育的考察を行い,美術教育における伝統文化学習の教材化の視点を明らかにするとともに具体的な学習方法の展開の可能性を探る。研究方法として,日本及びチェコ共和国における美術教育における育成すべき資質能力の相違,美術教科書における伝統文化並びにアニメ,イラスト等の扱いや実践例の調査・分析を行うとともに新たな伝統文化学習教材の開発を行う。調査はチェコ共和国カレル大学(プラハ)教育学部美術教育学科のDr. Marie Fulková教授と共同で行い,可能であれば共通教材の実践を通じた比較考察を行う。

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