大災害後の子どもの心理的支援における心理アセスメントと個別相談に関する研究 人間発達教育専攻・教授 冨永 良喜

研究の概要

 本研究の目的は、トラウマの代表的スクリーニングテストであるIES-rと、精神的問題のスクリーニングテストであるK10を併せて実施し、「心とからだの健康観察31版」の妥当性を検討するとともに、31版を参考にした個別相談のあり方を明らかにすることである。
 対象は、読解力の発達した高校生を対象とし、また、統計的な検討に耐える人数の実施とする。具体的には、沿岸部の高校2-4校、内陸部の高校2- 3校を対象とする。
 また、調査結果は、個別相談において「心とからだの健康観察31版」と併せて活用する。また、学年・被災による要因などの分析結果もすみやかに各学校に還元する。
 本調査による期待される成果として、「心とからだの健康観察31版」のIES-rとK10による妥当性が確認されることで、大災害により被災した生徒の長期的な心理支援の貴重な資料となる。また、被災状況とストレス・トラウマ反応との関連が明らかになる。

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