小学校国語科「活用型」単元における評価方法の研究―学びの価値をメタ化する活動に着目して― 教育実践高度化専攻・小学校教員養成特別コース・教授 勝見 健史

研究の概要

  現在、小学校教育現場における国語科「活用型」単元の実践は、単元構成の方法や活動展開の工夫等、「どのような活動をさせるか」という単元組織論・活動組織論に議論の重心があり、「どのように力をつけるか」という評価論に視座をおいた実践が不十分なため、授業が活動主義に陥る危惧が指摘されている。国語科「活用型」単元においては、学習過程における学びの価値をメタ化し、児童自身が言語運用の質を自己修正しながら追究を進めていくことが重要である。そのためには、指導過程において教師が児童と対話的・相談的に学習状況について検討し合う評価活動の設定が不可欠であり、教師側に隠蔽された評価ではなく、児童が参画する共同的な活動の中に評価活動が埋め込まれるべきである。本研究では、形成的評価、真正の評価等の評価論を手がかりに、国語科「活用型」単元の指導過程において、学びの価値のメタ化をはかるために、いつ、どのような活動が必要かという点を具体的実践を通して検討し、一般公立校にも汎用可能な形式として還流させることを目的とする。

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