2024年05月09日(木) 院生リレーコラム
#004. 大学院わず。教師なう。
―大学院生活を振り返って― (2023年度修了・切通 明樹)
「○○わず」や「○○なう」といった今日ではめっぽう見なくなった表現をふと思い出しフルに活用してみました。
さて、大学院生活を振り返ってみると、「変化」の2年間でした。
ぼんやりとした憧れでしかなかった大学院への入学を決心したのは、大学4年生での「教育実習」でした。
「教育実習」で垣間見た教職の世界は、教師という仕事への憧れを強くしたと同時に、違和感も増大させました。そして、免許状取得のために必要な最低限の講義しか履修していない自分自身の持つ知識の軽薄さを露呈しました。
学校という「職場」に踏み込んで感じた違和感を言葉にできないもどかしさ。同級生なのに専門用語で教員と話す教育学部の実習生の姿。この世界で仕事をするなら「ちゃんと勉強しなあかんなぁ」と思い立ち、兵庫教育大学に願書を送りました。
2年間の大学院生活を経て、まず学位が変化しました。学士(法学)から修士(学校教育学)に。あの頃よりもほんの少しだけ教育に詳しくなり、あの頃よりもほんの少しだけ小難しい専門用語が分かるようになったような気がしています。
字を読むことに対する苦痛が減少しました。これもまた変化だと思います。
小さい頃は本を読むことは好きでした。しかしながら、スマートフォンやパソコンを手にするようになり、本を読むということも少なくなり、機能が低下していたのだと思います。大学院の2年間は否応なしにたくさんの本や論文を読みました。他の院生に比べると微々たる量ですが、私にとっては膨大な量の字と向き合う日々がリハビリになったのかもしれません。
せっかくリハビリの成果でまたボリュームある文章を読めるようになったので、今後も陰ながら?細々と?地道に?学校教育の現場での一実践者としての業務の傍らに研究を続けていきたいと思います。
最後になりますが、根気強くご指導いただいた平野先生をはじめ教育コミュニケーションコースの先生方には心より感謝しております。
追伸:悩みに悩んだ末に修士論文には副題をつけなかったので、副題をつけてみました。