教員紹介

教授
大関 達也Tatsuya OZEKI
研究テーマ
ガダマーを中心としたドイツ教養思想に関する研究
主な担当科目
教えと学びの哲学
20 世紀ドイツを代表する哲学者ガダマーに依拠して、教養を対話として実現する道を探究しています。「価値多様化の時代」と呼ばれる現代において、相互理解による人間形成は教育の重要な課題とされています。 様々な関係に含まれる差異と異質性の観点から、コミュニケーションの可能性と限界について、皆さんとともに考えていきたいと思います。

准教授
平野 亮Ryo HIRANO
研究テーマ
〈能力〉概念形成史,〈測定〉論の教育史研究
主な担当科目
教育文化の歴史
歴史的アプローチには主に2 つの効能があると考えています。一つは,過去を知り,過去から学ぶということ。 もう一つは,現在を知り,私たち自身の歴史的特異性を認識するということです。「 経験」のみに依拠し,用意された「常識」に着地するような思考は面白くありません。 教育史の方法を用いることで,普段あまり自覚されることのない「教育」の自明性を浮き彫りにし, 思索を一等深めてゆくことができればよいですね。

教授
吉國 秀人Hideto YOSHIKUNI
研究テーマ
教授学習過程に関する心理学的研究
主な担当科目
教えと学びの心理学
学校の教室では、日々授業が行われています。そこでは、教師と学び手たちの間で、さまざまな、教え・学ぶ過程が展開されています。私は、このような学校における授業場面とのつながりを大切にしつつ、心理学的視座から次のような研究を行っていきたいです。
例えば、1.授業前に 子どもたちが抱いている誤認識の様相を明らかにしたり、2.子どもたちの誤認識を変容させ、わかる授業を実現するための教授方略を探求する研究です。皆さ んとともに、実験的構想を駆使しながら、子どもたちに対する理解が深められれば、と願っています。

特任教授
黒岩 督Masaru KUROIWA
研究テーマ
ひとの認識活動(「理解」「思考」「言語」「評価」など)を対象とした認知心理学的研究
主な担当科目
教育コミュニケーション論,教育コミュニケーション実践論
学習過程において学習者がもっている学習・認知・思考などの「事情」や「くせ」を検討しつつ,学習者の視座から理解の促進や誤った理解の修正を考え,学習活動の質を深めるための研究に取り組んでいます。具体的な学習内容に立ち入り,学習内容と学習方法の相互作用を押さえながら,学習者の視座から知識や概念の質を高めるための学習過程の開発をおこなっています。理論あるいは学問的知見の学習過程への合理的適用という観点からだけでなく,そのなかで機能している内在的な学習の「理論」を明らかにし,それらを実証的に検討していくという観点からのアプローチも試みています。

(2024年度はお休み)教授
中間 玲子Reiko NAKAMA
研究テーマ
青年期における自己形成
主な担当科目
かかわりの発達心理学
日常のふとした時に、私たちは自分自身に対して様々な感情や意識を抱きます。そこで思い描かれる自分自身とは、どのような 存在なのでしょうか。また、その感情や意識はどのように生起し、その後その人に対してどのような影響をもたらすのでしょうか。「自己」をめぐるこのような 問題について取り組んでいます。 現代社会においては、主体性や自尊感情をもつことが生き方において強く求められています。しかしながら、そのために脆弱な自己に支えられた表面的な主体 性、表面的な自尊感情の問題も指摘されています。「自己」が豊かに形成されるプロセスとはどのようなものなのか。自己意識の問題を中心に、じっくり考えて いきましょう。

(協力教員・副学長)教授
須田 康之Yasuyuki SUDA
研究テーマ
子どもの学びの内実と学びの文脈に関する教育社会学的研究
主な担当科目
教えと学びの社会学
学習は自発的であり、自発的であるがゆえにこそ学習は可能になります。しかし、一方で、「学習は社会から迫られる」ものでもあります。切実感を持ち、自らの課題に取り組むことが できるような学びの文脈を創りだすことができるかどうかが私たち教育研究者には問われています。本コースで学ぶ皆さんには、実践感覚を大事にしながらも、それを 今一度問い直し、問いを洗練する努力をし、方法論を獲得し、対象を浮かびあがらせる努力をしてほしいと願っています。