社会グループ

授業紹介

地理学特論演習I・II

ドローンを用いた地形測量
授業での成果を研究室報告に掲載
観光地で聞き取り調査

 地理学特論演習Ⅰ・Ⅱでは、夏休みに2泊3日でフィールドワークを実施し、地域調査の基礎を身につけた上で、地理学の学術論文執筆(特論演習Ⅰ)および地理的分野の教材開発と解説書執筆(特論演習Ⅱ)を行います。事前準備・調査・データ整理・論文執筆までの一連の流れを学び、4年次の卒業論文の執筆に備えます。研究成果は、学術雑誌「兵庫教育大学地理学・地理教育研究室研究報告」に掲載されます。

日本史演習Ⅱ

 日本史演習Ⅱでは、中世史料の読解方法や分析方法を説明した上で、史料の輪読・分析を行います。
 史料を読むことは、とても面白いことです。史料を通じて過去に生きた人々の姿が浮かび上がってくるからです。しかし、言葉使いや文書の様式、政治・社会のあり方などが現在とは異なっているため、史料の内容を正確に理解するには、一定の知識やトレーニングが必要となります。本演習では、史料を正確に読解することや、史料から当時の政治・社会の様子などを読み取ることを目指します。そして、史料読解の方法を会得することは、日本史をより深く学ぶための基礎となります。

暮らしのなかの憲法

 この講義では、まず法律学の基本的な考え方を説明した上で、日本国憲法の基本原理や人権・統治機構を中心に、関係する時事的トピックも紹介しながら、憲法の諸規定が私たちの普段の生活にどの様な関わりをもっているのか、という視点で解説します。
 一見すると、縁遠く、難しく、何となくとっつきにくく思われがちな「憲法」ですが、実は、皆さんが思っている以上に、とても「身近」で「面白く」、そして「奥深い」ものであることを実感してもらえればと思います。

社会科教育法Ⅰ・Ⅲ

 この授業では、中学校社会科各分野を事例に、小学校の学習内容との系統性をふまえ、科目の目標、カリキュラムをふまえた内容構成、授業づくりの基礎的事項について学びます。
 また、模擬授業の実践並びに授業分析を通して教科指導能力の習得をめざしています。

経済学概説

 経済学概説では、初めて経済学を学ぶ人を対象にして、経済学の基礎的な概念と理論について学びます。具体的には、需要・供給曲線、経済政策の効果、GDP、物価などを取り上げます。説明の中では、経済データ、事例、グラフ、数値例、簡単な数式等が使用されます。
経済学の基本を学び、「経済学的なものの見方・考え方」を養うことによって、経済に関する新聞記事やニュースを論理的に理解できるようになるでしょう。例えば、金利の引き下げは、一般的に設備投資の増加につながりますが、今日の日本でそうなっているとは言えません。なぜでしょうか。この授業では、教員として経済分野を指導する力をつけることに加えて、現実経済の問題を自力で考えられるようになることを目指します。

自然地理学概説

空撮画像から河川地形や人々の暮らしについて考える
地形図を読み取り、流域分水界を考える

 自然地理学概説では、地形・気候・生態などの自然地理学の基礎的な内容について解説します。その上で、防災・減災や人間社会とのかかわりについても着目しながら理解を深めていきます。地理学は決して地名や統計を暗記することが重要ではなく、地球上の事象について、「どこに存在するのか?」「なぜそうなったのか?」などを考えていく学問です。また、地理学は文理横断型の学問であるため、数式を用いた説明や、デジタル地図を用いた地形の読み取りなども行います。
 2022年度より高等学校で地理総合が必履修化し、これから現場に立った際に地理を担当する機会が増えています。この授業では、教員として自然地理学の内容をどう教えるか、高校地理総合の教科書を用いながら考える回も設けています。