令和４年度採択プロジェクト

プロジェクトの名称

教科指導におけるSTEAM教育の多様性と汎用性に関する国際調査研究

プロジェクトの期間

令和4年4月1日～令和7年3月31日

プロジェクトの概要

プロジェクト研究の概要

本研究プロジェクトは、STEAM教育の実態に関する国際的な現地調査を踏まえ、教科指導におけるSTEAM教育に一定の標準的指針を設定することで、STEAM教育に関する知見の互換性と比較可能性を高めようとするものである。ここでいう標準的指針とは、STEAM教育の設計と実践に多様性が存在することを踏まえ、相互にノウハウの提供と享受を可能にし、取捨の選択を容易にするためのプロトタイプを指す。また、「STEAM教育」という概念も、十分に広く捉え、sportsを含めた「STEAMS教育」等を含むものとする。

調査地域としては、基本的にはアジア圏の外国を対象とし、具体的にはSTEAM教育に関して先進国と言われるシンガポールをはじめ、中国、台湾のほか、ベトナム、カンボジア、モンゴルといった途上国をも含めて予定しているところである。

教科指導に関しては、STEAM教育が理数系と芸術の両分野にまたがる教育法とされる中で、本研究プロジェクトでは、芸術(音楽教育)のほか、保健体育(健康スポーツ教育)での活用を視野に入れるとともに、典型的な人文科学領域とも言える国語科での運用の促進を図る。これら芸術・体育・国語を事例研究に設定したのは、国際研究であることから考えて、全教科横断的な取り組みは現実的ではないと判断したためである。

STEAM教育は、本来なら不可分のであるはずの諸領域が教科という枠組みによって分断されていたものを再統合したという側面を持つことから、決して一時的なブームに終わるものではなく、いずれ、STEAM教育が教育現場の標準装備になること見据えて本研究プロジェクを企画するものである。

なお、2022年度においてもコロナ禍の影響が残る場合には、２年目以降の調査研究に接続できる形で国内各地における先端的実践を調査することにより、全体の計画に支障のないよう措置を執る。