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第23回「脳科学的観点から見た子どもの発達とカリキュラム開発」・開催報告

第23回「脳科学的観点から見た子どもの発達とカリキュラム開発」・開催報告

  

第23回「脳科学的観点から見た子どもの発達とカリキュラム開発」・開催報告

教育実践学フォーラム~学校教育の諸問題と可能性を求めて~
2011年度メインテーマ  「子どもの発達と教育:新たな視点」

  今年度の教育実践学フォーラムでは,古くからの課題である「子どもの発達と教育」に新たな視点を当て,それに関連する最新の研究動向について知ることを目的としています。第1回目は,平成23年7月23日(土)に,安彦忠彦先生(早稲田大学 教育・総合科学学術院 特任教授/中央教育審議会委員)をお招きし,「脳科学的観点から見た子どもの発達とカリキュラム開発」と題して,ご講演いただきました。脳科学的観点からみた子どもの発達に関する様々な説を紹介され, Brain-basedではなく,Brain-referencedという構えで教育との関係性を捉える必要があると話されました。そして,具体的には,小学校3,4年生に一つの境があると考える脳科学者が多いことなどから,「4-4-4制小中一貫カリキュラム」を提示され,特に小学3年までの読み書き技能の習得を徹底的に行うことの重要性などを提唱されました。

  参加者からは,「まったく新しい視点で,新学習指導要領を振り返ることができました。発達段階・習熟度に応じた教育の重要性は認識していましたが,絶対的なものであると,更に強い指導の必要性を感じました」,「子どもの発達に応じて,教育する時の最低の感覚として大事にすべきことの3点に大変共感しました」,「子どもの発達を全体論的に捉え直すことにより,教育の問題を再考するきっかけになりました」など,多くの声が届いています。

(文責:松村京子連合学校教育学研究科研究主幹)

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