menu close

project: AD(R6~8) 教育行政・経営学と教育内容・方法学の連携による国際STEM教育推進プロジェクト

project: AD(R6~8) 教育行政・経営学と教育内容・方法学の連携による国際STEM教育推進プロジェクト

  

令和6年度採択プロジェクト

プロジェクトの名称
教育行政・経営学と教育内容・方法学の連携による国際STEM教育推進プロジェクト
プロジェクトの期間
令和6年4月1日~令和9年3月31日

プロジェクトの概要

プロジェクト研究の概要

 STEM 教育は,米国を中心に諸外国で急速に展開されている。日本で新たに議論されている日本型STEAM 教育は教科横断型を標榜し実現を試みるが,未だ学校現場での実現には教師の力量に委ねられている。そこには,概念として輸入されたSTEM 教育を実現するための国の文化や規模などの不適合性などの要因はあるものの,教育行政・経営学,教育方法学の上流から下流への「タテ」の実現プロセスと教科の枠組みを横断する教育内容に関わる「ヨコ」の実現プロセスが未整備のまま,STEM 教育政策が進められた結果であると指摘できる。
そこで本研究では,タテの実現プロセスをつなぐ教育行政・経営学,教育方法学の研究者と,ヨコの実現プロセスをつなぐ教育方法学,教育内容学の研究者による,包括的なプジェクトチームを構成し,統合的な観点からSTEM 教育研究を進める点に特徴がある。また,STEM 教育の実現には,教科横断型の学習内容であるカリキュラム・学習方法の検討と,それを進めるための現職教員の研修プログラムの構築が重要である。そこで,先行事例を対象とする国際比較研究を実施する。対象は,STEM 教育の先進国であるアメリカ,オーストラリア,台湾,スペインを予定する。これら4カ国は,STEM 教育の学校教育への実装が進み,統合型のSTEM 教育を実施している。国際比較調査を通し,一国内部でのパラダイムを乗り越えたSTEM 教育を実現するための,カリキュラム・学習方法の確立と,それを担う教員を育てるための教員研修プログラムモデルの提案を目的とする。

期待される成果

プロジェクトの実施により期待される成果

 ・真の教科横断型のカリキュラムを提案
教科横断型を標榜し実現を試みるが,現実には,教科の枠組みを乗り越えることは難しく,教科ごとに展開され,教師の意識や力量に委ねられているのが現実である(課題)。 各領域(技術・数学・理科領域)から,STEM教育がどのように展開されているのか,実態や課題を把握した上で,各領域が融合される真の教科横断型のカリキュラムを検討し提案する(成果)。

・実現するための教師教育の提案
日本のSTEM教育のもつ課題は,政策提言に止まっており,学校教育で展開されるための条件整備が不十分な点である。具体的に,学習指導要領やカリキュラムへの反映は行われておらず,また,養成段階を含む体系的な教員研修も実施されていない。単発の研修などが実施されるのみで,各学校や教師の努力に任されている(課題)。調査対象国では,STEM教育に関わる体系的な教師教育が展開されており,それらを分析することにより,日本の文脈におけるSTEM教育を実現するための教師教育プログラムを提案する(成果)。

・STEM教育の国際ネットワークの構築 表 研究組織
本研究チームは,国外の研究者とネットワークを持つ研究者で実施する。各研究者が持つネットワークを繋げ,多国間,専門家間をつなぐ研究組織を構築する予定である。今後,国際的なSTEM教育研究の実施を展開する。

チーム構成員

 ※所属・職名等はプロジェクト開始年度4月1日時点です。

プロジェクトに参加する研究科教員

氏名 連合講座 大学 職名 役割分担(◎はチームリーダー)
(チームリーダー)
岳野 公人
生活・健康系教育 滋賀大学 教授 統括
大野 裕己 学校教育方法 兵庫教育大学 教授 国外担当/教育行政・経営
安藤 福光 学校教育方法 兵庫教育大学 准教授 国内担当/教育方法
篠原 雅史 自然系教育 滋賀大学 准教授 国内担当/教育内容(数学)
徳田 陽明 自然系教育 滋賀大学 教授 国外担当/教育内容(理科)
川上 泰彦 学校教育方法

兵庫教育大学

教授 国内担当/教育行政・教育政策

プロジェクトに参加する院生

氏名 配属大学・連合講座・学年 主指導教員 役割分担
服部 浩司 滋賀大学,生活・健康系教育,2年 岳野公人 国内担当・教育方法(技術)
鹿野 知幸 兵庫教育大学,学校教育方法,2年 大野裕己 国内担当・教育行政
(共同研究プロジェクト研究員)
氏 名 配属・職名
推薦教員
氏名

プロジェクト研究員

氏名 配属・職名 推薦教員 役割分担
John Williams カーティン大学・教授 岳野公人 海外調査協力
Gillian Roehring ミネソタ大学・教授 岳野公人 海外調査協力

研究成果報告