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学長からのメッセージ

年始挨拶(令和7年1月) 

 皆様、新年おめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いいたします。今年の正月休暇は、12月27日から1月5日までの10日の長期間でしたので、ゆっくりお休みになられたのではないでしょうか。

 2025年(令和7年)の年頭にあたりまして、私・学長から3点ほど申し上げたいと思います。

1.高等教育改革の答申案と教員養成・免許改革の諮問(昨年12月25日)

 1点目は、昨年12月25日に、今後の兵庫教育大学の改革の方向を左右する文部科学省の政策が示されたことです。それは中央教育審議会における高等教育改革の答申案(「急速な少子化が進行する中での将来社会を見据えた 高等教育の在り方について」)と、教員養成・教員免許改革の諮問(「多様な専門性を有する質の高い教職員集団の形成を加速するための方策について」)です。

 高等教育改革の答申案では、急激に進行する少子化を背景に、学士課程の定員の見直しと大学院への収容定員・資源の重点化を行うという提言がされています。要するに、学部を縮小して大学院を拡充するということです。

 教員養成・教員免許改革の諮問では、これまで進められてきた質の高い教職員集団の形成を加速するための検討事項がいくつも示されていますが、特に注目すべきは、大学院のみの学修によって教員免許を取得できる仕組みを検討するとしていることです。現行では学部の教職課程を履修しないと教員免許は取得できず、本学でも、小学校教員養成特別コース(3年制)、理数プログラム、小中連携教育プログラムなどにおいて、教員免許を持たない大学院生は学部の教職課程を履修して教員免許を得ていますが、大学院に教職課程を設けて、学部の科目は履修することなく教員免許が得られるようにするということです。

 実は、日本教職大学院協会はこれに類する要望を文部科学省に行っておりました。

 大学院での学修のみによって教員免許を取得できる仕組みの検討は、高等教育改革の答申案の提言する大学院の拡充・重点化と軌を一にしています。また、それは、大学院修了の教員就職者への奨学金返還免除制度の導入によって動き出した、教員養成の大学院レベル化、すなわち教員養成の高度化を促進することを意図したものでもあるといえます。

 本学は元来、大学院中心の大学ですし、教員養成の高度化も志向してきました。その方向に国の改革が進むことが明確になりましたので、教師教育のトップランナーとしてイニシアチブをとってこれに取り組むべきです。

 もう一つ強く意識すべきことがあります。高等教育改革の答申案が、国立大学についても、少子化に対応し、経営基盤を強化するために大学間の連携強化と再編・統合を検討するとしていることです。これまでも中教審答申などで何度も言われていることですし、私も繰り返し述べていますので、新味は感じられないかもしれません。しかし、少子化の影響が高等教育においてもはっきりと現れていますので、今度は、すべての国立大学に具体的な取組を強制的に求める強い施策が講じられることも想定しておくべきです。

2.令和7年度「成果を中心とする実績状況に基づく配分」+6.6%

 2点目は、令和7年度の「成果を中心とする実績状況に基づく配分」の結果です。成果を中心とする実績状況に基づく配分は、運営費交付金の一部が、各大学の実績に基づいて傾斜配分されるものです。実績は22の評価項目について大学間で相対評価されて、各大学への配分額が+25%から-25%の間で増減します。

 令和7年度の配分について昨年末に文科省から内示されましたが、本学は、基準額から20,735千円のプラス、率にすると6.6%プラスの査定です。昨年度はプラス27,844千円で、プラス8.8%の査定でしたので、額が700万円、率が2.2%ほど下がりましたが、それでもかなり高いプラス率です。プラス査定は4年連続です。

 今回とくに査定のポイントが高かった(プラス20%~25%)評価項目は、卒業・修了者の就職・進学等の状況(学士課程)、大学教育改革に向けた取組の実施状況、若手研究者比率、常勤教員当たり研究業績の伸び率、常勤教員当たり受託・共同研究受入額、その伸び率、施設マネジメントを含む会計マネジメント等改革状況、ダイバーシティ環境醸成の状況です。

 私は、成果を中心とする実績状況に基づく配分の結果は大学経営がうまくいっているかどうかの一つの大きな指標だと思っています。このような高い評価は、大学教員、事務職員、そして附属学校の先生方の取組の成果ですので、ぜひ自信を持っていただきたいと思います。

3.今年度のまとめと来年度の準備

 それから最後、3点目です。毎年のことではありますが、これから年度末の3か月は、年度の中で一番大事な時期といえます。これをしっかり行っていただきたいということです。学部の共通テストがあります。それから前期・後期の入試があり、大学院では博士課程の入試、それから修士・専門職の3月入試があります。入試の重要性は附属学校園でも当然同じです。特に、大学院と学部の学生、そして附属学校園の幼児・児童・生徒の確保は、本学の生命線ですので、ぜひよろしくお願いいたします。

 来年度から新しい学長と経営陣がスタートします。その準備をしっかり行っていただくことになりますので、皆様のご協力をお願いします。

 それでは、以上3点申し上げまして、私の新年の挨拶としたいと思います。

 今年1年が、皆様にとりまして、また兵庫教育大学にとりまして、良い年になりますことを祈念しております。どうもありがとうございました。

令和7年1月7日
兵庫教育大学長 加治佐哲也

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