入試情報 大学紹介

学部・大学院

キャンパスライフ 国際交流
search資料請求menuclose

学長からのメッセージ

就任挨拶(令和7年4月)

兵庫教育大学のさらなる発展と教員養成改革への貢献を目指して

 この度、国立大学法人兵庫教育大学長に就任致しました森山 潤です。どうぞ宜しくお願い致します。

 生成AIをはじめとした様々なテクノロジーが急速に進化するなど、現在の社会は予測困難とまでいわれるほどに激しく変化しています。一方で、ダイバーシティを尊重する機運の中でも、格差と分断の問題が社会全体に影を落としています。このような中、個人と社会のWell-Beingを実現する上で、学校教育の果たす役割は益々重要になっています。そして、あるべき学校教育を構築する上で、先導的な教員養成を実現することは喫緊の課題です。このような時期に兵庫教育大学長に就任した私が、2025~2027年度の3年間の任期中に、主に取り組もうと考えている重点事項は、次の3点です。

1.教員養成フラッグシップ大学事業における先導的な教職課程のカリキュラム開発と成果の発信・展開

 本学は、2022年に文部科学大臣より教員養成フラッグシップ大学の指定を受け、「学び続ける教師の育成」をテーマに、先導的な教職課程のカリキュラム開発に取り組んでいます。先導的な教職科目として、インクルーシブ教育、学習観・授業観の転換、EdTechなどデジタル学習基盤の活用、文理横断型のSTEAM教育、防災や学校安全をテーマとした教員の連携・協働、教育データサイエンスなど、新しい授業科目の開発を進めています。中央教育審議会初等中等教育分科会教員養成部会教員養成フラッグシップ大学推進委員会からは、2024年度に行われた中間評価において「S」評価という高い評価を頂きました。私は、この勢いをさらに加速させ、先導的な教職課程のカリキュラムを完成させるとともに、その成果を広く発信し、全国の教員養成系大学・学部の教職課程改革に貢献していきたいと考えています。

2.高度な教育人材の育成に向けた機能強化と教育実践学の構築

 先導的な教職課程の開発では、何よりも、本学の学生、大学院生が本学での学修に高い期待と満足を得られるようにすることが大切です。また、学校教育における理論と実践の融合・往還を目指す本学においては、教育実践学の研究を推進することが社会的な使命であると認識しています。教員養成フラッグシップ大学で構築する先導的な学部教職課程、教員や心理職の研究力・探究力を高める教職大学院や修士課程、6大学より構成される連合大学院博士課程という3階立てで、優れた新人教員、心理職をはじめとするスクール・サポート・スタッフ、ミドルリーダー教員、学校管理職、教育政策リーダー人材、教員養成系大学・学部や教職大学院等の研究者や実務家教員などの育成に努めていきたいと考えています。

3.持続的に発展可能な大学の実現

 一方、近年では、急速に進む少子化に伴い、全国的に高等教育の在り方が問われています。また、物価や人件費の高騰等の社会状況の変化に伴って、大学の財政基盤が危ぶまれる状況も生まれています。さらに、教員養成系大学・学部では、学校現場での教員不足問題への対応も迫られています。これら外的な環境の変化は本学にも大きな影響を及ぼします。私は、教員就職率の向上、財政基盤の強化、地域における大学機能の適正化等の課題にしっかりと向き合い、持続的に発展可能な大学の実現を目指したいと考えています。

 「教師教育のトップランナー」として、兵庫教育大学がさらなる発展を遂げるとともに、それが我が国の教員養成の改革にも貢献できるよう、最大限、努力してまいります。今後とも、皆さまのお力添えをどうぞ宜しくお願い致します。

兵庫教育大学長 森山  潤

PAGE TOP