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平成31年度大学院学校教育研究科(夜間)入学式式辞

修士課程の夜間クラスの皆さま、そして教職大学院の教育政策リーダーコースの皆さま、ご入学、本当におめでとうございます。

皆さまは、例外なく仕事をお持ちだと思います。仕事をする中で本大学院を選ばれて、今日入学されたということです。その目的はさまざまだと思いますが、共通するのは、それぞれの職を大学院の学びによってさらにレベルアップする、キャリアアップするという目的であると思います。ぜひこの2年あるいは3年、場合によってはもう少しかかるかもしれませんが、ぜひやり遂げていただきたい。はっきり申し上げて、かなりの時間とお金を投資されているわけです。われわれも皆さんの投資に見合うだけのお返しをしたいと思っておりますので、ぜひ頑張ってください。そういう皆さまに対して、今日は二つほどお話ししたいと思います。

一つは、大学院ですので、これまで皆さまは仕事においても、あるいは勉強においてもそうだったとは思いますが、より主体的に学ぶことを心掛けていただきたいということです。私も夜間クラスの授業を担当しているときに感じたことですが、仕事をしながらの学びですし、かなりの時間とお金も投資されていますので、夜間クラス学生は非常に真面目で、より高い熱意があります。それはそれでよろしいことで、こちらも大変刺激を受けます。同時に、要求水準が非常に高くなるということもあります。これも結構です。われわれは、それを受け止めなければなりません。ただし、指導教員や授業を担当する先生に対する過剰な期待や依存というのは好ましくないと思います。学びは主体的にするものであるということです。あくまで自分の目的、計画、あるいは学びのペースがあって、その中で大学の教員や教材といったものを活用するという発想をぜひ持っていただきたい。

主体性を持った方の方が指導教員も指導がはるかにやりやすいし、かつ効果的な指導ができると思います。ぜひそこはよろしくお願いしたいと思います。

二点目です。皆さまは「グリット」という言葉を聞いたことがありますか。私自身、自分の在り方も含めて最近非常に注目している言葉です。グリットというのは、アメリカの心理学者ダックワースという女性が提唱した概念です。社会的に成功されている方には、共通してグリットがあるといわれています。グリットとは何かというと、要するに「やり遂げる力」ということです。人生で成功する人というのは知能が高いとか、努力家であるとか、あるいはスポーツ選手だと身体能力が高いとか、いろいろいわれますが、あらゆる成功者が共通して有するのはグリット、やり遂げる力です。

皆さんは仕事をされながら、この夜間クラスで学ばれるということです。教育政策リーダーコースの方も、かなり多忙な仕事をしながら学ばれることになると思います。仕事をしながら大学院で学ぶというのは、必ずしも容易ではありません。かなりきついと思います。ただし、それを諦めずに、2年でなくても3年、あるいはそれ以上の期間を要したとしても、修了して学位を取得した、つまりやり遂げたということは、皆さまにグリットが備わっている証拠になるわけです。あるいは、グリットが獲得されたのかもしれません。皆さんの大学院夜間クラスでの学びに、そのような意味づけもしていただきたいと思います。いろいろな困難があっても、あるいはかなり時間がかかっても諦めないということです。

人生100年時代、学びはさらに長く続けなければなりません。学び続けて新たなキャリアアップを図っていくためには、やはりグリットが必要なわけです。ここで修了することによって培われたグリットは人生100年に活きるというふうにお考えいただければと思います。入学者の中には、、私よりは若いのですけれど、年配の方もおられます。結構なことだと思います。先はまだ全然長い。この大学院の2年なり3年の投資は十分に取り返せます。ただし、グリットは必要である、あるいはグリットを身に付けることが大事であるということをご確認いただきたいと思います。

ということを2点申し上げまして、私の皆さまへのお祝いの言葉、あるいは励ましの言葉としたいと思います。頑張ってください。おめでとうございました。

平成31年4月3日 兵庫教育大学学長 加治佐哲也

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