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令和3年度大学院学校教育研究科(昼間)入学式式辞

 令和3年度大学院学校教育研究科202名の入学生の皆さま、おめでとうございます。兵庫教育大学教職員を代表いたしまして心よりお祝いいたしますとともに、皆さまを歓迎いたします。

 皆さまの中には、学校の教師、心理の専門職など職を持っておられる方、これから大学院で学びを重ねて学校の教師やカウンセラー等になられようとしている方、そういう多様な方々がおられます。全ての方がこの2年間あるいは3年間の充実した学びで、それぞれの目的を達成されることを切に願っております。

 私から今日は、そういう皆さまに対して、大学院での学びの心がけのようなことを二つほどお話ししたいと思います。

 学部から進学された方は当然よくお分かりだと思いますし、その他の方もお聞き及びととは思いますが、大学教育の方法が昨年からのコロナ禍によって大きく変わりました。大学教育も、これまでは対面による授業や研究指導が専らでありました。それが突然、昨年から変わりました。昨年前期は全てオンラインの授業でした。後期からはそれに対面が加わって、対面とオンラインを組み合わせたいわゆるハイブリッド型の授業が中心になりました。

 今年度も、既にホームページで案内しておりますけれども、また入学式後のオリエンテーションで説明があると思いますが、このハイブリッド型の授業が基本になります。ハイブリッド型の授業は、コロナ禍に対応するための危機対応という面もありますが、平常時においても効果の上がる方法だということが分かってきております。従って、これからもこの方法は続くとお考えください。

 もちろん、対面での活動は、とりわけ新入生の皆さまにとっては、先生方との関係づくり、また仲間との関係づくりのために不可欠です。そうした関係性は、オンラインでの学びを効果的にするためのベースになるものです。そういう点から、特に1年生に対しては対面授業はより多くしたいと思っております。

 そのような配慮はいたしますが、オンライン授業がたくさん入ってまいります。ここは、新しい方法になじむということをぜひ心掛けてください。「私は対面を望んで来たのだ」と思われている方もおられるかもしれません。しかし、皆さんが修了後、学校に戻られた時、学校の教師に就職した時、また他の職種に就かれた時、オンラインと対面を組み合わせるという方式が主流になっているでしょう。それになじむいい機会になるのだという考え方をしていただきたいと思います。

 皆さまがオンラインによるプレゼンテーションを行うとか、研究発表を行うとか、学会発表を行うとか、こういう機会も格段に増えてまいります。それを通じて、いわゆるICTを活用する能力を高めていただきたい。

 オンラインで授業を受けるか、対面で授業を受けるか、学生が選択できる方式をハイフレックス型と呼んでおります。われわれは、ハイフレックス型の授業も多く設ける予定です。そういうことですので、ぜひハイブリッド型の学びに馴染んでいただいて、皆さまの2年ないし3年の学びを充実したものにしていただきたい。以上が一つ目です。

 二つ目は、修了後にも繋がる学びを心がけていただきたいということです。あらゆる職業の方が、学び続けることを求められます。大学院で皆さまはたくさんの学びをされます。それぞれの専門の科目を勉強をする、研究をする、あるいは教員免許を取得することに専念していただきたい。加えて、その中で、大学院だけの学びではなくて、大学院での学びを基に次に繋がる学びをしていくことを心がけていただきたい。

 要するに、学び方を学んでいただきたいということです。何も難しく考える必要はありません。例えば、理論を学んでいただきたい。理論を学ぶために、学術書とか学術論文を場合によっては外国語で読むことがあるかもしれません。これは結構大変ですけれども、次の学びに繋がります。先ほど申し上げましたICTを活用することが今後不可欠ですので、あらゆる活動において積極的にそういう機器を駆使することです。さらには、皆さまはそれぞれコースに入ります。コースの先生方との関係や仲間との関係がつくられます。これは修了後も学び続けるための大きなネットワークになるのです。

 特にこれまで忙しかった方にとって、大学院に来られて勉強に集中できる2年あるいは3年の時間は貴重です。この間に、今までできなかったことをやっていただきたい。例えば、何か持病があっても忙しくて病院に集中的に通えなかった方は、持病を徹底的に治してください。これは意外に思われるかもしれませんが、健康を取り戻すことは学び続けるための基盤になりますので、ぜひそういうことも積極的に取り組んでいただきたいと思います。

 大学院の学びの中で、修了後も学び続けるための基盤や糧となる方法を学ぶことも意識しながらやっていただきたい。少し話が早いですけれども、本学には博士課程がありますので、修了後にそういう道を選ぶ際の準備にもなるかもしれません。以上2点を申し上げました。

 それでは、皆さまの2年、そして3年の学びが本当に充実し、皆さまの次のステップに繋がるものであることを祈念いたしまして、私からの入学に際してのお祝いの言葉といたします。頑張ってください。

令和3年4月5日 兵庫教育大学学長 加治佐哲也

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