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令和7年度学校教育学部入学式式辞

 国立大学法人兵庫教育大学校教育学部 令和7年度入学生の皆さま、ご入学、誠におめでとうございます。大学を代表致しまして、皆さまを心より歓迎致します。

 保護者の皆さま、本日はたくさんのご来場、あるいはオンラインでのご参加、ありがとうございます。お子様のご入学、心よりお祝い申し上げます。そして、お子様のご入学先として本学を選んで頂きましたこと、心より感謝申し上げます。これから4年間のお付き合いになりますが、どうぞ宜しくお願い致します。

 皆さまは、将来、教員になることを目指して本学にご入学されたと思います。私の願いは、ここにいる新入生の皆さま全員が、社会に求められる優れた資質能力を持った教員になって本学を巣立っていかれることです。そのために本学の教職員一同、全力で皆さまの学修、研究、課外活動等をサポートしてまいりたいと思います。

 ご入学に際し、改めて皆さまが本学で学ばれることの良さについてお話したいと思います。これは、本学の大学案内にも書かせて頂きましたが、本学には様々な特色や強味があります。本日はその中から2点、お話しいたします。

 第一に、本学は、『ここにしかない学び』がある大学だということです。

 本学は、2022年から文部科学省より「教員養成フラッグシップ大学」に指定され、先導的な教職科目の開発に取り組んでいます。教員養成フラッグシップ大学は現在、全国に4大学しかなく、本学はその中の一つということになります。具体的には、学習観の転換、インクルーシブ教育、学校・地域・教員間の連携・協働、STEAM教育、ICT・情報・データの利活用などのテーマで、他大学にはない先導的な教職科目を開発し、現在の新2年生から、カリキュラムに実装しています。最先端を行く教員養成大学として、本学の教職課程には様々な工夫がなされており、「ここにしかない学び」が皆さんを待っています。

 第二に、本学は「学びあい、高めあえる大学」だということです。

 本学は、他の大学に比べて、学生数に比して教員数が多いことに特徴があります。驚くべきことに、1学年の学生定員160名に対して、134名の教員がいます。教員一人あたりが担当する学生数が少ないことは、授業のみならず、クラス担任制やゼミ配属、卒業研究など、少人数単位での、学生一人ひとりに寄り添う丁寧な指導・支援を可能にしています。

 また、本学の大学院には多くの現職教員が在学しています。これは、本学が現職教員向けの大学院大学として設立されたため、兵庫県を中心に全国各地から現職の小中学校、高校の先生方が入学してこられます。また、他の大学を卒業後、本学大学院に入学してくる、いわゆるストレート院生もたくさんいます。学部生の皆さまは、こうした多様な大学院生などとの交流を通して、より具体的に学校や教育のことを学び取ることができます。これから皆さまには、ともに学びあい、高めあえる仲間との素敵な出会いが待っているのです。

 最後に、これからはじまる大学での学修についてお話したいと思います。高校までの学修と大学での学修との大きな違いは、その自律性にあります。高校までの学びはいわば、ガイドされた学びであり、皆さまは一定の主体性を発揮しつつも、先生方が道しるべを示し、学習環境を整えてくれ、アドバイスを与えてくれていました。
一方、皆さまが本学をご卒業されたあとのことを想像してみて下さい。社会人となって職業生活を営んでいくとき、いろんな人々と力をあわせながらも、すべては皆さんご自身の判断、意思決定でものごとを進めていかなければなりません。

 社会は、将来を予測することが困難といわれるほどに、急速に変化していきます。学校も同じで、皆さんが小中学校、高校で経験してきた教育が、10年後、20年後も同じということは絶対にありません。このような変化に対応し、その時々の状況に応じて適切な学校教育を推進していくためには、皆さまは生涯にわたって、自律的に学び続けていく力を持つことが何より大切です。

 大学4年間の学修を通して、ガイドされた学びから自律し、自ら学び続ける力を身に着けて頂きたいと思います。このような力を育成するために本学では、教員養成スタンダードという学びの羅針盤を準備しています。教員養成スタンダードについては新入生ガイダンスにて詳しくお話しますので、楽しみにしておいてください。

 それでは、これからの4年間が皆さまの素晴らしい人生をつくる糧となることを祈念いたしまして、私からのお祝いの言葉にしたいと思います。

令和7年4月3日 国立大学法人兵庫教育大学学長 森山 潤

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