本学大学院修士課程学生と修了生が第9回日展(第3科彫刻)で初入選しました
本学大学院芸術表現系教育コース(美術分野)1年次学生の伊賀上裕介さんと、同美術分野修了生の安達漠さんの2名が第9回日展(第3科彫刻)で初入選しました。




伊賀上裕介さんのコメント
「美術は雑学、幅広く学び続けなければならない」という先生の教えを胸に製作にあたりました。厳しい言葉のようにも聞こえますが、私には「美術ではこれまでの全ての経験を活かすことができる」と励ましの言葉にも聞こえました。絵画に触れた経験から掌を、運動部にいた経験から脚を、という風に作り進めているうちに自分が作りたいものが見えていきました。今回、日展入選という結果に至れたのも、毎晩遅くまで指導してくださった先生をはじめ、モデルの海斗様、前芝ゼミの皆様、そして家族の支えのおかげです。誠に、ありがとうございました。
安達漠さんのコメント
新しいことをしたくて前芝先生に連絡を取ったところ、すぐさま「等身大塑像」「日展出品」というキーワードが出され、面食らいました。しかし、先生のこれまでのご指導のご経験と、ご自身の彫塑メソッドで、粘土の塊がみるみる構造化されていき、創りたい形に近づく様相は毎回新鮮で大変勉強になりました。あの短期間の指導での、日展での入選には大変驚きました。ありがとうございました。
前芝武史教授のコメント
伊賀上さんは高知大学(絵画)卒業後本学大学院に進学し、現在、前芝ゼミに所属しており、安達さんは本学大学院修了生です。2名とも非常に真面目で驚くほどの情熱を注ぎ、日夜努力しておりました。また制作指導や授業では、美術解剖学モデルとして全国に知られる海斗氏に全面的に協力を賜り、今回の驚異的な結果を得ることができました。
前芝研究室からの日展入選者は、実にこれで通算7名にのぼりますが、この勉強を継続してもらい、専門性をどんどん深化させてもらいたいと思います。また今回は初入選の2名は彫塑に関しては全くの初心者ということでしたが、20年にわたる大学や附属学校での指導と今回の指導を通し、団子の組み立て理論、即ちMaeshiba Method of Modeling Massを用いた彫塑の指導法が概ね確立できたかと感じております。更に私も指導者として益々精進せねばと考えております。
伊賀上さんと安達さんの作品は次の展覧会でご覧いただけます。
また、2名の指導教員である前芝武史教授の作品もご覧いただけます。
令和4年11月4日(金)~令和4年11月27日(日)
国立新美術館
https://nitten.or.jp/summary
第9回日展 巡回展スケジュール(予定)
京都(令和4年12月24日(土)~令和5年1月20日(金)/京都市京セラ美術館)
名古屋(令和5年1月25日(水)~令和5年2月12日(日)/愛知県美術館ギャラリー)
神戸(令和5年2月18日(土)~令和5年3月26日(日)/神戸ゆかりの美術館・神戸ファッション美術館)
富山(令和5年4月21日(金)~令和5年5月7日(日)/富山県民会館美術館)
https://nitten.or.jp/traveling_exhibition

塑造技法:FRP
