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本学学部学生・大学院修士課程学生・修了生の計4名が第118回日展(第3科彫刻)で入選しました

 第118回日展(第3科彫刻)において、本学大学院芸術表現系教育コース(美術)修了生の姜昊さんが3度目の入選を、同コース2年の荒木めぐみさんが2度目の入選を果たしました。また、同コース2年の竹邉なおさん、学校教育学部1年の大林勇輝さんが初入選を果たしました。
 また、同コース令和2年度修了生の町野紗恭さん(現・筑波大学附属視覚特別支援学校教諭、筑波大学大学院博士課程在籍、日展第3科会友)が、2度目の特選を受賞しました。
 日展(日本美術展覧会)は、明治時代から約120年の歴史を持つ展覧会で、古くは文展(文部省美術展覧会)、帝展(帝国美術展覧会)と呼ばれた公募展で、毎年11月から東京・六本木の国立新美術館で開催されています。

写真_姜さん作品姜さん入選作品
題名:根と空
写真_荒木さん作品荒木さん入選作品
題名:ほし
写真_白垣さん作品大林さん入選作品
題名:黎明

写真_姜さん作品竹邉さん入選作品
題名:挺立
写真_荒木さん作品町野さん特選作品
題名:揚々

 

[前芝武史教授のコメント]
 日展(日本美術展覧会)は、毎年秋に国立新美術館で開催される全国公募展で、120年近い歴史を持つ我が国で最も歴史ある展覧会であると同時に、世界最大規模の公募展です。今回その様な大舞台で、兵庫教育大学は非常に輝かしい成績を出すことができました。公募展では、展覧会の次世代の担い手として、若手の入選者数、即ち新入選者数が重要な意味を持つのですが、今年度の日展の新入選者数は、大学別人数で、兵庫教育大学が全国1位(筑波大学と同率1位)となりました。
 30年に渡る全国公募の各種展覧会の出品実績や、美術教育学や解剖学に関する講演や学会発表、本学での研究教育、附属学校での研究教育、他の国立教育大や、芸大・美大、更には医学部での講義や授業経験、そしてアカデミック造形研究プロジェクトでの公開制作や特別講義。こうした数多くの学際的要素を背景とし、兵庫教育大学・彫塑ゼミ(前芝研究室)は、「1年の指導で日展へ」という、客観的に見て在り得ない様な目標を立て、これを実現すべく、彫塑教育の理論的構築を極めて多角的に探究して参りました。その結果、特にここ数年、本学の学生・院生たちが、本学・前芝ゼミの教育を実証してくれているように感じています。その一方で、こうした輝かしい成果も、学部学生・大学院生・修了生の学問習得の強い執念と情熱によるものであり、彼らの意欲と努力・尽力に深い敬意と感謝を捧げなければと思います。
 「芸術と科学。造形の理法と原理。感性・悟性・理性の統合と高次化。そして少しでも多くの方々が大きく上達する喜びを。」
 これらをテーマとし、この先も前芝研究室は精進を重ね、芸術や人間の本質を深く理解する本物の指導者の養成に努めたく、今後とも皆様にはご支援賜りますようよろしくお願い申し上げます。

[大林勇輝さん(学校教育学部1年)のコメント]
 高校で美術を学び、彫刻に惹かれて以来、憧れであり目標でもあった日展に初入選することができました。まだ半年ですが、彫刻に人生を激変させられたと思います。制作は時に楽しく、驚きと感動の連続である一方で、時に孤独で悩みや苦労も伴うものでしたが、前芝先生に負けまいと制作を続けた半年でした。初めての作品にしては非常に大きく、無謀とも言える挑戦でしたが、周囲に支えられながら、最後まで不屈の精神でやり切れたことを誇りに思います。これからも感謝を忘れず、さらなる高みを目指し精進したいです。

[竹邉なおさん(大学院芸術表現系教育コース2年)のコメント]
 幼い頃から絵を描くことが好きで、特に模写が得意だった私は、彫塑に強い魅力を感じ制作に取り組みました。立体表現に向き合う中で、平面的だった物の見方が三次元へと広がり、対象の本質を深く捉える力が身についたと実感しています。団子の組み立てという考え方(Volume やMassの構築)により制作や造形の理解が進み、作る・描く楽しさが増しました。美術が多様な学びへつながる奥深い分野であることを実感すると同時に、自分のやりがいや日々の喜びにもつながりました。将来は、彫塑で培った三次元的かつ体系的なものの見方や考え方、構成力を生かし、造形や教育は勿論、森羅万象の理解に繋げられたらと思っています。

[荒木めぐみさん(大学院芸術表現系教育コース2年)のコメント]
 「ほし」というタイトルは、前回制作した作品「そら」以上に強く、高みを目指すという思いを込めて名付けました。地に膝をついた足から頭上を指す腕まで、人体の構造の美しさを感じながら制作し、昨年に続き2度目の入選を賜ったことは、私の人生において無上の喜びです。彫塑を学ぶことを通じ、体調面などの困難を乗り越え、自身の意欲や可能性を広げられた一年でした。ご指導、ご指南いただきました前芝武史先生、モデルとしてご協力いただきました海斗先生、兵庫教育大学の皆様のご助力に厚く御礼申し上げます。

[姜昊さん(大学院芸術表現系教育コース令和7年9月修了生)のコメント]
 私の作品「根と空」は、「大地に根を張り、空に伸びる力」というイメージをもとに制作しました。地中へ根を張り、そこから上へ大きく伸び上がる身体の姿は、自分自身がこれから進む方向と成長への願いを象徴しています。制作の過程では、形の持つ張りや伸びの感覚を強く意識し、前芝先生の丁寧な指導によって作品の核心を深めることができました。この経験を今後の制作にも生かしていきたいです。

[町野紗恭さん(大学院芸術表現系教育コース令和2年度修了生)のコメント]
 この度、日展三科特選という名誉ある賞をいただき、大変光栄に存じます。二度目の特選受賞となり、喜びとともに、身の引き締まる思いを強く感じています。この受賞は、前芝先生をはじめ、恩師の皆様からの多大なご支援の賜物です。修了後も、前芝先生からは変わらず手厚いご指導を賜り、深く感謝しております。作品には未熟な点が多く見受けられますが、今後も精一杯邁進してまいります。


 大林さん、竹邉さん、荒木さん、姜さん、町野さんの作品は巡回展(大阪)でご覧いただけます。
 また、前芝武史教授の作品もご覧いただけます。

【第118回日展 巡回展スケジュール(予定)】
京都(令和7年12月20日(土)~令和8年1月17日(土)/京都市京セラ美術館)
名古屋(令和8年1月28日(水)~令和8年2月15日(日)/愛知県美術館ギャラリー)
大阪(令和8年4月16日(木)~令和8年4月25日(土)/大阪市立美術館天王寺ギャラリー)
安曇野(令和8年5月2日(土)~令和8年5月31日(日)/安曇野市美術館)
金沢(令和8年6月6日(土)~令和8年6月21日(日)/石川県市美術館)
https://nitten.or.jp/traveling_exhibition

写真_前芝先生作品前芝武史教授の作品
題名:caldera Ⅳ
写真_前芝先生作品前芝武史教授の作品
題名:caldera Ⅳ

第118回日展
https://nitten.or.jp/summary

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