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令和元年度学長祝辞及び卒業生代表挨拶(学校教育学部)

令和元年度学長祝辞及び卒業生代表挨拶(学校教育学部)

修了生・卒業生のみなさまへ(令和元年度限り)R2.3.15撮影/芸術棟北側

学長祝辞

卒業生代表挨拶

 暖かい陽の光が降り注ぎ、桜の蕾も膨らみ始め、春の訪れを感じる今日、私たちは四年間の学業生活を終え、卒業の日を迎えることとなりました。私たちは今日の良き日に旅立ちの日を迎え、新たな進路へ向かって大きな一歩を踏み出せることができ、大変嬉しく思っております。
 本日は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため学位記授与式は中止となりました。とても残念なことではありますが、出席者や私たち卒業生の安全のことを考えてくださった、苦渋の決断だったのではないかと思います。本日は一堂に会してはいませんが、令和元年度卒業生の心は一つであり、ここに卒業生代表として旅立ちの言葉を述べさせていただきます。
 思い起こせば、本当にあっという間の四年間だったと感じます。また、これまでに経験したことのない濃密な四年間でした。兵庫教育大学で過ごした四年間は多くの人との出会い、多くの経験、多くの感謝に満ち溢れたものでした。入学当初、自分の夢や目標を達成するために多くの先生方にお世話になったことを思い出します。突然、話しかけられた一学生であるのにもかかわらず、真摯に私の話に耳を傾けていただき、適切なアドバイスをいただいたことは、右も左もわからなかった私にとって、大変ありがたいものでした。またそのとき、これまでの学校生活とは違う、大学という存在の豊かさを感じました。「求めよ、さらば与えられん」という言葉の通り、率先して自ら求めれば、それにしっかりと応えてくれるのが兵庫教育大学だと感じました。
 大学生活を振り返ってみますと、思い出の一つ一つがつい昨日のことのように思い出されます。その思い出の多くには、子どもたちの笑顔が浮かんできます。教育実習やボランティアで出会った子どもたちとの出会いはとても価値あるものでした。また、三年次の附属小学校での教育実習は、私の四年間における「転換点」でした。初めての教育実習は、驚きと戸惑いの連続でした。国語の物語文の多様な解釈に悩みました。子どもたちの反応を想像しようとしてもそれができませんでした。その時、私は大学で何を勉強してきたのだろうと後悔しました。真理を探求することだけが学問であると思いこんでいた私は、一つの正しい解釈を求めることから抜け出せずにいました。しかし、ともに実習を行ってきた仲間との議論や励まし合い、指導教諭の先生の熱心なご指導などが、悩む私を救い、前へ進む勇気をくれました。そこで、教壇では一人で授業を行うけれども、それを支えてくれる仲間が学校にはたくさんいることを学ぶことができました。兵庫教育大学は、多くの人とのたしかな「つながり」を与えてくれました。この強く温かい「つながり」は兵庫教育大学を卒業しても、私たちに前へ進み続ける勇気を与えてくれるでしょう。
 この春から、私は小学校教諭として新たなスタートを切ります。子ども一人一人に真摯に向き合い、子どもたちが自ら何かに取り組みたいと思えるような、自分らしさを育てられる教師になりたいと思います。また、思いやりを持って、みんなが生き生きと学校生活を送れるようなクラス作りをしていきたいと思います。もちろん、新たな社会人としての生活に不安を感じることもあります。悩んだ時、くじけそうになった時には、大学での思い出や、大切な仲間の存在を思い出せば、きっとそれらが背中を押してくれるはずです。兵庫教育大学を卒業した誇りを胸に、私たちはそれぞれの道を歩み始めます。
 最後になりましたが、学長をはじめ、本学でご指導ご鞭撻をいただきました先生方、職員の方々、加東市の皆様、そして家族、いつも暖かく見守ってくださったすべての方々に感謝 を申し上げるとともに、兵庫教育大学のさらなる発展と、在学生の皆様の輝ける前途を願いつつ、私たち令和元年度卒業生一同の旅立ちの言葉といたします。

令和2年3月23日
卒業生代表 兵庫教育大学 学校教育学部 言語系コース 谷口孔明

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