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【著書紹介】『学級経営の失敗学』《村上 仁志さん》

村上仁志_3.png 著者
村上 仁志(むらかみ ひとし)
学校教育学専攻 臨床心理学コース
平成23年3月修了(第29期)
発行 明治図書出版㈱
サイズ 単行本:四六判 208ページ
発行年月 2022年2月10日発行

つい目を背けたくなる「失敗」にこそ活路がある!

「帰宅後に大事な仕事を思い出した」「子どもの名前を呼び間違えた」「ついこぼしてしまった愚痴を聞かれた」...全部大丈夫な失敗です。
本書では学級開きから子どもとの信頼関係づくり、保護者対応まで様々な場面の失敗に学び、それらを解決するための定石を伝授します。

【目次】

序章 ドン底から立ち上がる! 失敗して傷ついた心のリカバリー法
1章 学級開き、スタートダッシュならず...
2章 模範的でない自分は、教師失格かも...
3章 先生の声だけが、むなしく響く授業...
4章 とっておきの決めゼリフが、子どもの心に響かない...
5章 子どもとの関係が、悪化するばかり...
6章 保護者にも同僚にも、助けてもらえない...
おわりに

はじめに
○学校の失敗でこんなことはありませんか?
 1.帰宅後、欠席した子への連絡を忘れていたことに気づいた。
 2.教材研究のために教科書を家に持ち帰った。しかし、一度も開かず週明け学校に持っていった。
○笑い話にされるような失敗をしたことはありませんか?
 3.子どもの名前を間違えて呼び、漢字の書き順を間違えた。翌日は遠足の道に迷った。
  お昼にお弁当を食べていた女子の会話  「次は先生、何を間違えるのかな」  「生き方じゃない」
○想像するだけで背筋がゾッとする失敗をしたことはありませんか?
 4.土曜参観があることをすっかり忘れていて、お昼前に気づいた。
 5.つい感情的に子どもを叱ったが、その子どもは関係がなかった。
 6.つい周りの先生のよくない話を他の人に話したところ、たまたまその先生が通りがかり話を聞かれた。

 これらの失敗についての背景や考え方は本書に詳しく記しますが、解決を短くまとめると以下の通りです。
 1.忘れないための仕掛けをつくりましょう。
 2.教科書で筋トレですね。自分の疲れと頑張りたいという思いにズレが出てきた危ない状態です。バーンアウトまでいかないように対策しましょう。
 3.小話です。続けて失敗しないための対処や、自分の失敗をユーモアで伝える技術が必要です。
 4.背筋がゾッとしますね。もう取り返せない失敗。その後どうするかを考えます。
 5.先生失格! の認知(考え)が失敗です。ひょっとしたら、完璧主義かもしれません。怒りのコントロール法を考えましょう。
 6.この失敗は、気まずいですね。逆転の発想(例外の誇張とウィンザー効果)で解決できます。
全部大丈夫な失敗です。
本書を手に取った人は、これらが失敗だと気づいているはずです(認知)。気づくことから、改善の行動は始まります。
これら全ての失敗を行動経済学、臨床心理学、教育社会学などの学問の知見をもとに、背景の把握を行うことで新たな成長につなげましょう。ハロー効果、マシュマロ実験、ミルグラム実験、バイアスといった大学で聞いた用語が、学校現場で実際どう活用できるかまで、具体的に誤解を恐れずに(論文では、相関であって因果関係まで言えなくても、指導アイデアの素として)踏み込んでいます。
有名論文や理論をベースにしながらも、学校の先生が現実的に行える方法やツールを、多数紹介しています。手軽に取り組めるように、例えばクリッカーというトレーニングツールはカスタネットで代用するといったように、取り組むまでのハードルを下げています。興味のある内容から取り組み、まずは効果を実感してみてください。   /村上 仁志

【著者について】

村上 仁志(むらかみ ひとし)
小学校教員として理科を教えながら,地域の教員の指導力向上を促進するコア・サイエンス・ティーチャーとして活動。
十数年前,子どもの心のケアに悩んだ経験から,大学院に通って臨床心理士の資格を取得。 近年は,遊びの要素を取り入れながら学びを深めるエデュテイメントを実践。子どもたち自身が漫才を通じて環境問題について学びを深める「エコ漫才」に力を注ぐなど,伝統芸能をミックスしたユニークな授業を行っている。 また,松竹芸能株式会社の「笑育」,サントリー株式会社の「水育」,ライフコーポレーションの「食育」,理想教育財団の「はがき新聞」など,企業連携型授業のサポートも積極的に行っている。 これらの活動はメディアにも注目され,雑誌や新聞に監修記事や取材記事が掲載されること多数。

【著書の情報】

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