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「学習生活について」 《王 亜林さん》

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王 亜林 さん

大学院学校教育研究科修士課程
教科・領域教育学専攻
社会系コース

修士課程に入学してから東洋史を専攻し、宋代の兵制に関する研究をしています。

歴史の研究は手間がかかります。ある時代における歴史的認識は、その時代の資料を多く読んで、関連する論文を参考にしていきます。資料を解読するときには、一字ごとに留意しなければなりません。パッと見てつまらない記述にも、自分の研究と関わる内容が隠れている可能性があります。歴史研究の初心者である私にとって豊富な資料を解読することは大変な作業です。でも、じっくり資料を読めば、いつも新しい発見や理解を得られ、充実感を味わうことができます。

大学図書館が所有する中国の歴史に関する書籍の数には驚きます。漢文書籍には、「二十四史」が4種類、中華書局出版の「資治通鑑」、宋の時代史に属する「三朝北盟會編」「宋会要」があります。和文書籍には、内藤湖南氏、宮崎市定氏の全集、榎一雄氏の著作集があります。これらのような中国史に関する著作の中に、中国史研究の成果はもちろんのこと、歴史研究の方法や態度をよみとることができます。

「歴史の研究は昔の事の研究である。」とよく言われますが、決してそうではありません。多くの学者の著作から、歴史に対する認識や研究、時代とともに人は歩んでいることがわかります。私たち現代を生きる者は、過去の歴史から知恵を得ることで新しい発見を生み出すことができます。歴史研究は、今現在の時間を歴史に含みながら、思考して研究するものだと思います。今、この瞬間も歴史になっていくからです。

資料や本の解読は一方、人との交流も促進します。歴史コースのみなさんの研究は多方面ですから、一つの問題について多角度の意見が出てきます。みなさんと討論することで、自分の一隅から脱出できるし、思考も柔軟になれるし、研究方法に対しても啓発できます。

これから約一年間、貴重な学生生活をいかし、より合理的で正確な学習方法を見つけることができればと思います。

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