【大学生活短信】『兵教のハイリゲンシュタット』《樋渡 正衡 さん》

樋渡　正衡 さん 大学院学校教育研究科　修士課程 人間発達教育専攻 芸術表現系教育コース

私は、4月に本学への入学を許可されてから「学べるということ」がいかに幸せなことかを再認識した。そして今、「学び」が自己の価値感や自己の在り方を追求していくための「研究」へとシフトしようとしている。学問として「音楽」を捉え直し、多面的に楽曲や教育内容を見つめ直すことや自分自身の「音楽の価値」について自問自答することが、今後の私の人生を劇的に変化させることとなるのではないかとワクワクしている。

私は芸術棟の奥にある森が大好きになった。ベートーヴェンが難聴に悩み、遺書を書いたことや、「田園」交響曲の楽想を得たといわれている、ドイツのハイリゲンシュタットにここはよく似ている。緑が生い茂り、鮮やかな苔が張り、小鳥が鳴いている。研究や練習に行き詰まり悩んだときには、この森を歩き空気をいっぱい吸ってみようと思う。それだけで心が洗われるような気がする。本学の豊かな自然の中で毎日を目一杯に謳歌したいと思う。