学生生活について 《西本 郁也さん》

西本　郁也　さん 大学院学校教育研究科修士課程 教育内容･方法開発専攻 認識形成系教育コース 自然系教育分野（理科）

私は大阪の大学院を修了（理学）し、理科の教師を目指すために兵庫教育大学大学院へ入学しました。大阪にいる頃、学内を散歩していて道端の草花や虫や動物のことをほとんど知らないことに気付きました。毎日見ているのに名前も種類も分からない、自然科学を研究していたのに、自然のことを分かっていないまま理科の教師になることに不安を覚え、自然が多くあり理科教育に専念出来る兵庫教育大学大学院へ入学しました。

大学の講義では、理科の教師として知っておくべき理科教育の背景や知識を学んでいます。例えば、中学校から出てくる発熱・吸熱反応の熱力学や結晶成長の仕組みなどがあります。修士論文では物理学の専門研究を行なっています。また、大学の講義や教授の推薦などで、子ども向けの科学イベントなどにも参加する機会をいただきました。2012年度は小野市サイエンス祭、科学の祭典（東はりま）、西宮こども科学教室に出展しました。このような理論と実践を両方学べる環境にいられて幸せに思っています。

さらに、兵庫教育大学の特徴は、現職の先生方や社会人経験者が多くいることです。学校の講義や大学の硬式テニスサークルを通じて交流をしています。自分とは異なる世代・環境の方と意見交換をすることはとても刺激になります。このような環境は貴重なものだと感じていますし、残りの大学生活でも十分に活用したいと思っています。

ノーベル賞科学者の山中伸弥先生の「自然そのものが師である」という言葉を肝に銘じ、将来は"教科書の中の理科教育"ではなく、"自然の中の理科教育"を実現したいと考えています。そのために、この大学院生活で自然の中の理科（自然科学）を学びたいと考えています。自然科学を学ぶ楽しさ、探究心をもつことの大切さを自分自身が実感し、子どもたちに伝えたいと思います。